国際交流

インドネシア地質庁長官が当研究所を訪問しました

インドネシア地質庁長官一行が当研究所を訪問しました。2024年9月28日に桜島火山観測所を訪れた後、9月30日には宇治キャンパスを訪問し、堀智晴所長と懇談しました。
訪問者は、Muhammad Wafid Agung長官、Priatin Hadi Wijaya火山地質災害軽減センター長、Sofie Yusmira Oktane法務・協力チーム長、Sir Hidayati火山地質災害軽減センター研究員・協力チーム長です。なお、Wafid長官とHidayati研究員は、かつて当研究所で研究指導を受けて博士号を取得した(それぞれ佐々恭二名誉教授、石原和弘名誉教授が指導教員)、当研究所の卒業生でもあります。
当研究所とインドネシア地質庁とは今年7月に国際交流協定の延長締結を行っています。それを受けて、今回は当研究所長と長官とで今後の両者の協力関係について議論しました。

 

プレスリリース

「令和6年能登半島地震」は長く静かに始まり、向きや傾斜の異なる断層を次々と破壊した

2024年1月1日午後16時10分ごろ、石川県能登地方でモーメントマグニチュード(Mw)7.5の大地震「令和6年能登半島地震」(以下「能登半島地震」)が発生しました。最大震度7を記録し、多数の犠牲者を含む甚大な被害に至りました。能登半島とその周辺地域では、主に北東―南西方向に延びる複数の活断層の存在が知られていました。
深畑幸俊 防災研究所教授、奥脇亮 筑波大学助教らの研究グループは、世界中で観測された地震波形データを解析し、能登半島地震の破壊過程を推定しました。その結果、この地震は複数の破壊エピソードから成ること、特に地震の発生から10秒ほど続いた初期破壊は、地震前に観測されていた活発な地殻活動域に重なっていたことが分かりました。さらに、初期破壊後に進展した主破壊は初期破壊域を挟んで西と東に分かれ、それぞれ向きや傾斜の異なる断層を次々と破壊しながら大きく成長していった様子が明らかになりました。

 

プレスリリース

令和6年能登半島地震に伴う学術研究船「白鳳丸」 緊急調査航海(第一次、第二次)の結果速報

令和6年1月から2月にかけて実施した学術研究船「白鳳丸」による2回の緊急調査航海で設置・回収した海底地震計26台の観測データから、陸上の観測網で同時に観測された地震(余震)のうち約600回(気象庁による一元化震源カタログから、マグニチュード2以上の地震を抽出)の地震データについて解析を進めました。

 

プレスリリース

エチオピア・アファール凹地での小型固定翼ドローンによる広域航空磁気探査の実施

富山大学、九州大学、京都大学からなる研究チームは、エチオピア・アジスアベバ大学とエチオピア政府の情報ネットワーク・セキュリティ機関の協力のもとで、エチオピア北東部・アファール凹地のTendaho Graben及びDabbahu-Manda Hararo Riftにおいて、九州大学(東野伸一郎教授)が開発した小型固定翼ドローンを用いた広域な航空磁気探査を令和5年11月16日〜20日に実施しました。約50km x 50kmの対象地域に対して、期間中に5回の飛行調査を行い(総飛行距離 約970km)、長さ50 kmの7測線、長さ20 kmの3測線で良好な磁気探査データを取得することができました。
当研究所からは吉村令慧教授が本調査に参加しています。これまでの航空磁気探査データの解析結果は5月下旬に開催される日本地球惑星科学連合2024年大会において発表する予定です。
プレート拡大境界に位置するアファール凹地中央部の地球電磁気学的な地下構造とその形成様式に関して新たな知見が得られることが期待されます。

 

プレスリリース

流域治水およびカーボンニュートラルに資するダム再生技術の研究開発拠点を設置 〜ダムを、「賢く」、「増やして」、「永く」使うために〜

2024年4月に京都大学防災研究所は、気候変動下で激甚化する豪雨災害に備えたダムの洪水調節機能の強化や、国産の再生可能エネルギーとして改めて評価が高まっている水力発電の拡大に向けた既存ダムのハード・ソフトの様々な再生技術を開発し、国内外のプロジェクトへ実装を進めるための研究開発拠点(京都大学防災研究所水資源環境研究センター産学共同研究部門ダム再生・流砂環境再生技術研究領域。以下、「拠点」と呼ぶ)を設置しました。
本拠点では、2023年度開始のBRIDGE「ダム運用高度化による流域治水能力向上と再生可能エネルギー増強の加速化プロジェクト」やSIP第3期スマート防災ネットワークの構築やスマートインフラマネジメントシステムの構築などの国の大型プロジェクトとも連携して研究開発を推進し、若手技術者の育成にも取り組みます。

 

プレスリリース

ソフトバンクの独自基準点データを活用した令和6年能登半島地震の調査分析について

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)、ソフトバンクの子会社で位置補正情報の生成・配信事業を手がけるALES株式会社(以下「ALES」)、東北大学大学院理学研究科、京都大学防災研究所、およびソフトバンク独自基準点データの宇宙地球科学用途利活用コンソーシアム(以下「本コンソーシアム」)は、令和6年能登半島地震に関する地殻変動の調査分析を継続して実施しています。また、政府の地震調査研究推進本部 地震調査委員会や地震予知連絡会、国内外の関連学会に分析した内容を報告するなど、さまざまな研究・調査活動に協力しています。
本コンソーシアムは、ソフトバンクが全国3,300カ所以上に設置している高密度なGNSS観測網(以下「ソフトバンク独自基準点」)のうち、能登半島エリアのデータを活用して統合解析することで、令和6年能登半島地震による水平変動や上下変動の地震時変位量と、それに基づく断層面上でのすべり分布などを推定しました。

 

プレスリリース

令和6年能登半島地震に伴う学術研究船「白鳳丸」緊急調査航海(第二次)の実施について

海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」という。)、東京大学地震研究所、北海道大学大学院理学研究院、東北大学大学院理学研究科、千葉大学大学院理学研究院、東京海洋大学学術研究院海洋資源エネルギー学部門、東海大学海洋学部、京都大学防災研究所、兵庫県立大学大学院理学研究科、鹿児島大学大学院理工学研究科からなる研究チームは、令和6年2月19日よりJAMSTECが所有する学術研究船「白鳳丸」を用いた調査航海(第二次)において、令和6年1月に同じく「白鳳丸」調査航海(第一次)により設置した海底地震計(OBS)34台のうち26台及び海底電位磁力計(OBEM)2台全ての観測機器の回収(図1)とOBS約20台及びOBEM約5台の追加設置を主とする調査航海を下記の日程・海域で実施いたします。

 

プレスリリース

令和6年能登半島地震に伴う学術研究船「白鳳丸」緊急調査航海の実施について

海洋研究開発機構(以下「JAMSTEC」という。)、東京大学地震研究所、北海道大学大学院理学研究院、東北大学大学院理学研究科、千葉大学大学院理学研究院、東京海洋大学海洋資源エネルギー学部門、東海大学海洋学部、京都大学防災研究所、兵庫県立大学大学院理学研究科、鹿児島大学大学院理工学研究科からなる研究チームは、令和6年1月1日に発生した令和6年能登半島地震を踏まえ、JAMSTECが所有する学術研究船「白鳳丸」を用いて、活発な地震活動が継続している震源域周辺海域で海底地形調査などの航走観測並びに海底地震計30台程度及び海底電位磁力計2台程度の観測機器の設置を主とする緊急調査航海を実施いたします。
本航海で設置する観測機器は、一部を除き約1ヶ月後に回収し、得られるデータを詳細に解析することで、今回の地震を起こした地震断層の実態や地震・津波の発生メカニズムを明らかにするとともに、地震活動の推移の把握等を目指します。

 

災害調査報告

令和6年能登半島地震について

本年1月1日に発生しました「令和6年能登半島地震」により亡くなられた方々に謹んでお悔み申し上げますとともに、救助を待たれている方々が一刻も早く救出されることを願います。また、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
京都大学防災研究所は、1951年の創設以来、自然科学から人文・社会科学にわたる災害学理の追求と、防災学の構築に関する総合的研究・教育に取り組んでおります。この度の地震においても、様々な現象が複合した災害となっていますが、地震・津波・地盤・災害復興など様々な分野の防災研所員が連携し、総力を挙げて現地調査などを通じた災害の科学的理解のために貢献するとともに、科学的理解に基づく地域の復興計画の策定などに貢献して参ります。
第一報として地震発生メカニズムや建物被害についての解説動画や資料を公表しております。今後も調査結果などを随時公表する予定です。
皆様が一日でも早く日常生活を取り戻せるようお祈り申し上げます。
                             京都大学防災研究所長 中北英一

 

プレスリリース

京都大学と DiO が罹災証明のデジタル化に向けた共同研究を開始 ―― 罹災証明発行のデジタル化で、罹災者への自治体対応の迅速性を実現、早期復興を可能に

京都大学防災研究所附属巨大災害研究センター災害情報システム研究領域(代表 畑山満則教授)と、独自の点群情報技術を活用して社会課題の解決に取り組む株式会社DiOは、自治体が行う罹災証明のデジタル化についての共同研究を開始します。契約締結日は2023 年 10 月 20 日です。

 

プレスリリース

飛島建設株式会社と包括的連携協定を締結しました

京都大学防災研究所(所長:中北 英一、以下「京大防災研」)と飛島建設株式会社(本社:東京都港区、社長:乘京 正弘 以下「飛島建設」)とは、このほど河川流域や中山間地での災害予測や対策工法などの研究開発を共同で推進する包括的連携協定を締結しました。
本協定の締結式は10月23日に京大防災研で行われました。総合建設会社として包括的連携協定を結ぶのは飛島建設が初めてとなります。

 

災害調査報告

2023年10月9日鳥島近海の津波

2023年10月9日午前6時40分、気象庁は伊豆諸島と小笠原諸島に津波注意報を発表しました。 これは、午前6時25分に八丈島八重根で40センチの津波が観測されたことによるものです。しかしながら、津波の震源となるような地震は観測されず、規模や位置は不明なままでしたが、 地震防災研究部門 山田真澄准教授らは地震計、海底水圧計のデータを分析し、津波の原因となる現象を検討した結果、地震波形には、地中を伝わる表面波と海中を伝わる波が観測されていることが分かりました。

 

研究紹介

私たちはこんな研究をしています
防災研究所の研究紹介サイト

 本研究所が、どのような研究活動を行っているかを一目で見渡せるサイト「私たちはこんな研究をしています」を、開設しています。
 分かり難い複雑な、最先端の防災研究研究を、できるだけシンプルな言葉で表現するように努めたサイトとなっております。
 ぜひ、一度ご覧頂きまして、これを機会に本研究所の研究活動にご興味を持っていただければ幸いです。

 

共同利用・共同研究

施設・設備利用型共同研究の募集

施設・設備利用型共同研究は随時募集中です。
国立大学法人、公・私立大学、国公立研究機関及び独立行政法人機関の教員・研究者又はこれに準ずる方に応募いただけます。皆さまの積極的なご参加を歓迎いたします。

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