所長挨拶
Message from the Director

京都大学防災研究所長 中北英一


 防災研究所の所長に2021年4月1日に着任しました中北英一(なかきた・えいいち)です。これまで多くの教員、学生、技術職員、事務職員からなる所員の皆さんの営み、そして京都大学をはじめとする国内外の研究コミュニティの皆さんのご協力によって支えられ発展してきた防災研究所は、今年創立70周年を迎えます。この節目に所長を務めることは、たいへん重責かつ光栄なことです。自然界にも社会にもパラダイムシフトが起きつつある今、研究所一体となってパラダイムシフトに貢献しリードして行くよう、考え方としくみを所員の皆さんと創って行きたいと思います。その旗振り役を務めるとともに、一生懸命に裏方として汗をかく所存です。一緒に汗を流す執行部は、森信人教授(将来計画担当副所長)、松島信一教授(研究・教育担当副所長)、渦岡良介教授(広報国際担当副所長)、吉村令慧教授(自己点検評価委員長)にお願いしました。

 防災研究所と私とのかかわりは、1985年9月に工学研究科博士後期課程(高棹琢馬教授の水工計画学研究室)を中退し、やはり学部学生時代から指導を仰いでいた水資源研究センター(現水資源環境研究センター)の池淵周一教授の助手に10月に着任したことに始まります。その後1991年1月には助教授、2000年4月からは工学研究科で助教授を務めた後、再びのご縁で2004年10月に防災研究所の教授に着任し、気象・水象研究部門に所属し今に至ります。

 さて、パラダイムシフトについては気候変動、SDGs、今後迎えるであろう大地震群、感染症など、皆さんそれぞれが色々な考えをお持ちでしょう。それらの考えを出し合いつつ、世間からのお仕着せではない、所員の皆さんが「よ~し! やるぞ~!」と、内からエネルギーがみなぎるような思いやテーマを土台として進むことができるような場を作り出す、そのための一助となりたい。

 防災研究に関わってきた皆さんは使命感をお持ちだと思います。「人の命を救い、人をハッピーにして笑顔をつくる」という使命感です。それを現世代だけでなく、次世代、次々世代、さらなる先の世代のためにという視野をもって進みたい。そのために、元々の防災研究所の長所である所内の風通しの良さを土台に、各人の研究を深めるとともに新しい横断的な研究をもっともっと発掘して、所内外の皆さんと一緒にその使命をますます果たして行きたい。そんな防災研究所であるよう、若い副所長・自己点検評価委員長とともに執行部一丸となって精一杯努める所存です。ご支援・ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

2021年4月






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  >> 2019年4月 の所長挨拶 『所長就任にあたって(橋本 学)』 は こちら
  >> 2019年1月 の所長挨拶 『2019年を迎えて』 は こちら
  >> 2018年1月 の所長挨拶 『2018年を迎えて 』 はこちら
  >> 2017年4月 の所長挨拶 『中川一 新所長からのメッセージ』 はこちら
  >> 2015年4月 の所長挨拶 『新しい年度にあたって』 はこちら