台風10号の進路に注意を!――アンサンブルデータが示す進路予想
- 研究報告
台風9号による大雨・洪水被害に続き、いったんは遠ざかった台風10号にも要注意です。
本研究所 気象・水象災害研究部門の辻本浩史特定教授、本間基寛特任助教らが研究を進めている「アンサンブル予報を用いたシナリオ型台風リスク評価」によると、台風10号の今後の動きに十分注視する必要があることが判りました。
2016年8月19日、八丈島の東で発生して南海上を西に進み、日本から遠ざかっていた台風10号ですが、解析結果によると方向転換して日本上陸を伺う危険な動きをみせています。
下図に、ヨーロッパ中期予報センターが作成した2016年8月23日21時段階のECMWFのアンサンブル予報データを解析した結果を示します。3つのシナリオ、いずれの場合においても日本へ接近・上陸の可能性があります。
※本記事は、これまでの研究を今回の事例に適用したもので、避難や防災に関しては、気象庁からの最新の予報を参照ください。