地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベースの公開シンポジウム参加者募集

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文部科学省、気象庁気象研究所、東京大学大気海洋研究所、国立環境研究所、海洋研究開発機構、筑波大学が共同で、気候変動リスク情報創生プログラムにおいて、本格化する地球温暖化への対策の推進に資するため、甚大な災害をもたらす極端気象の将来変化予測も含む高解像度大規模データベース「d4PDF」を作成されました。
本研究所は、このデータベースを利用して、検証・研究を進めております。将来の気候変化を高い精度で推定できるため、防災等への研究利用はもとより、国や自治体、産業界での影響評価や温暖化対策策定への活用が期待されています。
このたび、東京の一橋講堂において、「d4PDF」を公開するに当たり、シンポジウムも開催しますので、
多数の実験例(アンサンブルデータ)は、今後より広い皆様が、これから利用可能となりますので、この機会に、ぜひご参加ください。

地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベース公式サイトがオープンしました。こちらから。
※事前参加申込(参加無料)が必要です。参加申込は、こちらから。
開催日 2015年12月21日(月)13:30-17:00 (13:00開場)
会 場 一橋講堂 ( 学術総合センター2階) 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
シンポジウム詳細は、こちらから。

<本研究所の研究担当教員からのコメント>

データベースd4PDF は、現在気候、将来気候の様々な物理量・指標の確率密度関をより正確に描けるポテンシャルを持った情報となります。
気候変動に興味のない皆様にも、現在気候の再現確率密関数は、これまでのたかが一観測時系列からでは得られなかった貴重な多くの情報をもたらしてくれると確信してます。
そういう意味でも、より広い分野の皆様とりましても、適応研究における大切な情報となることを確信しています。
水工学分野からの多くの皆様もご参加賜り、そして気軽に議論にお加わりいただきますことを切に希望しまして、ご案内を申しあげます。
なお、気候変動”適応”研究は、気候・気象分野、水文分野だけでなく、より広い、そしてより多くの皆様と進めないと成就しない研究と思っています。今後も、より多くも皆様と議論ができますよう、つとめてまいりたく思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

<データベースd4PDF の特徴>

(1) 全世界および日本周辺領域について、それぞれ60km、20kmメッシュの高解像度大気モデルを使用した高精度モデル実験出力です。過去6000年分(日本周辺域は3000年分)、将来については5400年分のモデル実験を行いました。
全球平均気温が産業革命以降4 ℃上昇した未来の気候状態と現在の気候状態との比較ができます。

(2) 多数の実験例(アンサンブル) を活用することで、台風や集中豪雨などの極端現象の将来変化を、確率的に、かつ高精度に評価することができます。
また、気候変化よる自然災害がもたらす未来社会への影響についても確度の高い結論を導くことができます。

(3) 防災、都市計画、環境保全等に関わる様々な地球温暖化対策のために、その基礎となる気候予測データを提供します。
共通の予測データを用いることで、諸問題間および地域間で整合した温暖化対策の実現が期待できます。

(4) 総データ量は2ペタバイト(2 x 1015 バイト) です。
文部科学省地球環境情報統合プログラム(DIAS)が運営するサーバを経由してデータは提供されます。