古地震研究会 夏合宿(日程と内容)
会場:京都大学大学院理学研究科セミナーハウス
京都市左京区北白川追分町 北部キャンパス(今出川通より北側)
市バス17番(四条河原町・銀閣寺行き)京大農学部前下車 徒歩5分
注)(下記)をご覧下さい.
史料:「石本文庫」を含む東京大学地震研究所図書室所蔵史料の解読実習を行います.
図書室のHPに画像が掲載されている板本・写本等を用います.
天明浅間噴火の絵図(京大所蔵)も用います.
板本:「安政見聞誌 上巻」
(上・中・下巻から成る安政2年江戸地震の記録)
写本:天明浅間噴火に関する史料
絵図:天明浅間噴火を描写した絵図と絵図上に記された各地の被害状況
日程:
9月3日(木)
13時 ~ 17時
板本の解読実習:「安政見聞誌 上巻」
講師:古地震研究会
18時 ~ 19時30分
講演:歴史のなかの神社と寺院 -上賀茂神社を事例として-
(要旨は下記*)
講師:宇野 日出生氏(京都市歴史資料館)
9月4日(金)
9時 ~ 10時
天明浅間噴火による被害状況の概要
講師:古澤勝幸氏(群馬県庁)
10時 ~ 11時
天明浅間噴火による関東広域の被害を記録した大型絵図
(京大所蔵,筆書き・彩色)
講師:古澤勝幸氏・古地震研究会
11時 ~ 17時
写本の解読実習:天明浅間噴火史料(地震研図書HP)
講師:古澤勝幸氏(群馬県庁)
18時 ~ 19時30分
講演:戦国期における毛利氏の婚姻と尾崎局(要旨は下記*)
講師:西尾 和美氏(ノートルダム清心女子大学)
9月5日(土)
9時 ~ 12時
写本の解読実習:天明浅間噴火史料(地震研図書HP)
講師:古澤勝幸氏(群馬県庁)
*講演要旨:
講演1:歴史のなかの神社と寺院 -上賀茂神社を事例として-
(宇野日出生 氏,京都市歴史資料館 歴史調査担当係長)
我が国の歴史において、古来より精神的支柱となった宗教に神社と寺院の存在がある。この宗教勢力は史上、政治・経済・社会・文化・軍事などに多大な影響をおよぼしたため、日本人の人格形成そのもの
にも波及した。
この宗教をどのように整理して理解するかは、文献研究を進めていくうえでも重要なことなので、全体史的総論から各論に至るまでを通覧していきたいと考える。
講演2:戦国期における毛利氏の婚姻と尾崎局
(西尾和美 氏,ノートルダム清心女子大学 教授)
本講演では、毛利隆元(元就の子息)の妻尾崎局に焦点をあて、戦国期毛利氏の婚姻とそれを取り巻く人間関係を紹介する。毛利隆元は、人質として山口に滞在した体験から、山口文化に強い憧憬の念を抱いて自己形成をしたが、妻尾崎局も、大内氏の守護代内藤興盛の娘として、山口文化の影響下で高い教養を身につけて育った。毛利氏はこの婚姻によって、大内氏の人的・経済的・文化的資源を継承し得るつながりを得たと考えられる。このような意義をもつ婚姻を生きた尾崎局の生涯を辿り、そこに見える家族等との人間関係を紹介する。
注)
1.検索エンジン(例えば,グーグル)で探せるのは東京大学附属図書館の「石本文庫」です.面倒ですが,一度地震研図書室のサイトに入る必要があります.
2.解読実習の時間帯は休憩時間を含みます.
3.講演時間は質問時間を含みます.
4.参加費は無料です.
5.旅費を必要とされる方は,ご連絡下さい.
6.理学研究科セミナーハウスには宿泊施設はありません,各自手配して下さい.
問い合わせ先:中西一郎(京大理,ichiro@kugi.kyoto-u.ac.jp)
加納靖之(京大防災研,kano@rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp)