地球温暖化による強風の変化を全国的に評価―強風に係る気候変動影響データセットを公開―

  • プレスリリース

地球温暖化に伴う気候変動の影響により、台風や豪雨など極端気象による風水害の激甚化が懸念されています。特に、人口密度が高く産業・経済活動が活発な都市域では災害リスクが高く、気候変動への備えが大切です。京都大学防災研究所 中七海研究員(研究当時、現:大阪公立大学大学院理学研究科講師)、Sandhyarani Nayak研究員、竹見哲也教授の研究グループは、地球温暖化が進行した場合に極端気象時の強風がどのように変化するかについて、日本全国で明らかにしました。同時に、関連したデータセットを京都大学学術情報リポジトリ 「紅」(KURENAI)で公開しました。

 

 

この研究では、災害リスクの高い都市に注目し、「地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベース(d4PDF)」という気候予測データを使い、地球の将来の平均気温が現在の場合と比べて2℃上昇、4℃上昇といった将来の温暖化シナリオ毎に、台風など極端気象時の条件別に強風の将来変化を調べました。d4PDFデータセットのうち、地上での風速データを使い、現在の気候、2℃上昇・4℃上昇した将来気候の場合において、強風への気候変動の影響を分析しました。その結果、極めて低頻度で出現する極端な風速は、温暖化の進行するにつれて全国的に増大することが分かりました。この増大の仕方は、台風時に特に大きく、さらに低緯度ほど大きくなることが分かりました。また、台風時の極端な風速は、4℃上昇時には、北日本の都市も含めて全国的に強まることが分かりました。

 

 

本研究成果は、2026年9月24日に日本風工学会の学術誌「日本風工学会論文集」にオンライン掲載されました。

 

 

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