2015年を迎えて  所長 大志万 直人

  • その他

新年明けましておめでとうございます。正月早々、全国的に大雪となり、京都でも61 年ぶりの大雪となりました。

大雪で明けた2015 年ですが、平成27 年度は、国立大学法人の第二期中期目標・中期計画期間の最終年度にあたるとともに、共同利用・共同研究拠点の第一期認定期間である6 年間の最終年度にもあたります。国立大学法人京都大学の一部局として法人評価の最終評価を受けることになるとともに、「自然災害に関する総合防災学の共同利用・共同研究拠点」としても第一期の最終評価を受け、更には、拠点としての第二期の再認定を受けるべく対応しなければならない年でもあります。その一環として防災研究所では自己点検・評価書を作成し、3 月中には外部評価を実施する予定となっております。
さらに、基礎的な実証科学としての防災学に加え、実践科学としての総合防災学を、研究所として今まで以上に強力に推進する体制を確保するため、また、国際的な共同研究をさらに推進するため、研究所の機能改組を検討しています。

一方で、京都大学では大学改革の一環として、現在ある部局体制とは別に教員組織である学域・学系体制を構築する計画ですが、第三期中期目標・中期計画期間からのスタートを目指しているため、この学
域・学系の詳細な制度設計を今年中に終わらせなければなりません。この改革では、防災研究所は一つの独立した「学系」を構成することになりますが、現在の実体組織である「研究所」とこの「学系」との有機的かつ効率的な連携体制を構築する必要があります。
ところで昨年度は、京都府から防災研究所に特別感謝状をいただきましたが、その際の副賞である「西陣織」には希望する画像を織り込んでもらえるということで、防災研究所に集っている人々の写真をロゴ・マークに織り込んだものを作成してもらいました( DPRINewsletter No.71 p.16 参照)。これは、「過去から未来へと続く防災研究所での研究・教育活動は、研究所に集う多くの人々により織りなされている」ということを象徴的に表現したものです。防災研究所が新たな知を切り開くために最も大切なものは、防災研究所の教員、研究者、大学院生たち、さらには、共同研究を一緒に実施している所外の多種多様な分野の研究者コミュニティーの人々であります。
いうなれば、今年は、このように防災研究所に集う人々が自由な発想の下に研究をより強力に推進することができる体制の基礎部分の再構築を成し遂げなければならない1 年となるとも言えます。長期的な視点を失うことなく、研究所全教職員が心を一つにして、この再構築を成し遂げられるよう尽力したいと考えます。御協力よろしくお願いいたします。

DSC05327
「京都大学宇治キャンパス公開2014」に先立って2014 年10 月24 日の夕方に開催された宇治地区懇親会会場にて。左が大志万。

中央は研究・企画・病院担当理事の湊長博副学長、また右は平成26 年度宇治地区世話部局長である岸本泰明エネルギー理工学研究所長。