3月11日のメモリアルとして、アートで津波を表現した防災パネル・AR津波体験パネルを掲示した京阪電車ADトレインを運行します

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3月11日のメモリアルとして、下記の車内吊やポスターを全車両に設置した京阪電車ADトレイン1編成7両を3月6日(月)〜3月12日(日)の1週間、運行します。ぜひ、AR津波体験をしてみてください。

 

 

【京阪電鉄ADトレイン走行スケジュール】

  • 車両:3000系(特急、快速急行)
  • 期間:3月6日(月)~12日(日)
  • 各日の運航予定(本数)
    •  3月6日(月) 6:29 枚方市駅発 6:51 淀屋橋駅着 特急 (現時点での予定)
    •  3月6日(月) 6:57 淀屋橋駅発 7:55 出町柳駅着 特急 (現時点での予定)
    •  3月6日(月) 8:07 出町柳駅発 9:04 淀屋橋駅着 快速急行 (現時点での予定)

(3月8日、以下の運行予定を追記しました)

  • 3月8日(水)
    • 10:07  出町柳発  11:05淀屋橋着 快速急行
    • 11:16  淀屋橋発  12:16 出町柳着 快速急行
    • 12:35  出町柳発  13:34 淀屋橋着 快速急行
    • 13:46  淀屋橋発  14:47 出町柳着 快速急行
    • 15:10  出町柳発  16:05 淀屋橋着 特急
    • 16:12  淀屋橋発  17:07 出町柳着  特急
    • 17:22  出町柳発   18:17 淀屋橋着  特急
    • 18:23  淀屋橋発  19:20 出町柳着  特急
    • 19:32  出町柳発  20:28 淀屋橋着 特急
    • 20:37 淀屋橋発  21:32 出町柳着 特急
  • 3月9日(木)
    • 6:29 枚方市発  6:51淀屋橋着  特急
    • 6:57  淀屋橋発  7:55 出町柳着 特急
    • 8:07  出町柳発  9:04 淀屋橋着 快速急行
    • 9:10  淀屋橋発  9:59 出町柳着  快速急行
    • 10:07 出町柳発  11:05 淀屋橋着 快速急行
    • 11:16 淀屋橋発  12:16 出町柳着 快速急行
    • 12:35  出町柳発  13:34 淀屋橋着 快速急行
    • 13:46  淀屋橋発  14:47 出町柳着 快速急行
    • 15:10  出町柳発  16:05 淀屋橋着 特急
    • 16:12  淀屋橋発  17:07 出町柳着  特急
    • 17:22  出町柳発   18:17 淀屋橋着  特急
    • 18:23  淀屋橋発  19:20 出町柳着  特急
    • 19:32  出町柳発  20:28 淀屋橋着 特急
    • 20:37 淀屋橋発  21:32 出町柳着 特急
  • 3月10日(金)
    • 6:52  出町柳発  7:53  淀屋橋着 特急
    • 8:00  淀屋橋発  8:57  出町柳着 特急
    • 9:08  出町柳発  10:07 淀屋橋着  特急
    • 10:16 淀屋橋発  11:16 出町柳着 特急
    • 11:35 出町柳発  12:34 淀屋橋着 快速急行
    • 12:46  淀屋橋発  13:46 出町柳着  快速急行
    • 14:05  出町柳発  15:04  淀屋橋着  快速急行
    • 15:13  淀屋橋発  16:07  出町柳着 特急
    • 16:22  出町柳発  17:16  淀屋橋着 特急
    • 17:23  淀屋橋発  18:17  出町柳着 特急
    • 18:31  出町柳発  19:28  淀屋橋着 特急
    • 19:36  淀屋橋発  20:31  出町柳着 特急
    • 20:46  出町柳発  21:40  淀屋橋着 特急
    • 21:50  淀屋橋発  22:43  出町柳着 特急
  • 3月11日(土)
    • 7:24   樟葉発      7:58  淀屋橋着 快速急行
    • 8:03   淀屋橋発   9:02  出町柳着  快速急行
    • 9:06   出町柳発   10:06淀屋橋着 快速急行
    • 10:10 淀屋橋発   10:58 出町柳着 快速特急
    • 11:05  出町柳発   12:05 淀屋橋着 快速急行
    • 12:16  淀屋橋発   13:15出町柳着 快速急行
    • 13:34  出町柳発   14:34 淀屋橋着 快速急行
    • 14:46  淀屋橋発   15:45出町柳着 快速急行
    • 15:53 出町柳発   16:41 淀屋橋着 快速特急
    • 16:45  淀屋橋発   17:47 出町柳着 快速急行
    • 17:53  出町柳発   18:41 淀屋橋着 快速特急
    • 18:45  淀屋橋発   19:46 出町柳着 快速急行
    • 19:57  出町柳発   20:50 淀屋橋着 特急
    • 21:00  淀屋橋発   21:53 出町柳着 特急
    • 22:02  出町柳発   22:55 出町柳着 特急
  • 3月12日(日)
    • 10:51  淀屋橋発  11:51 出町柳着 快速急行
    • 12:05  出町柳発  13:05 淀屋橋着 快速急行
    • 13:16  淀屋橋発  14:16 出町柳着 快速急行
    • 14:34  出町柳発  15:34 淀屋橋着 快速急行
    • 15:46  淀屋橋発  16:46 出町柳着 快速急行
    • 16:53  出町柳発  17:41 淀屋橋着 快速急行
    • 17:45  淀屋橋発  18:46 出町柳着 快速急行
    • 19:05  出町柳発  20:04 淀屋橋着 快速急行
    • 20:16  淀屋橋発  20:47 樟葉着 快速急行

 

 

English version

 

 

また、宇治川オープンラボラトリーの京阪本線に面した壁面に、アートで津波を表現した防災パネルとAR津波体験パネルを設置しています。これは、3月11日(東日本大震災の発生日)にむけて、人々の日常における防災意識を高めることをめざして、京都大学、京阪電鉄、凸版印刷が協力して行うものです。

 


プロジェクト概要
京都大学防災研究所では、地震・津波・洪水など日本をしばしば襲う災害を対象として防災の研究を進めております。また同時に、人々に防災意識を向上してもらうための活動を行なっております。防災の大切さをアピールするために災害時の写真や映像などを見ていただくことがよく行われますが、実際に災害にあった人々のトラウマを引き起こしやすいなどの問題があります。これに対する新しい試みとして、アートを活用する活動を開始しました。アートは人々の心にアピールする強い力を持つため、災害をアート的に表現することにより、人々のトラウマを引き起こすことなく防災意識を高めることが期待されます。アーティスト兼防災研究所特定教授の土佐尚子氏が、津波の音から制作したアートを用いた防災看板を制作しました。また、AR(注)を用いてスマホから看板の AR コードを読み取ると、津波のアート映像がスマホに表示される技術を凸版印刷(株)の協力によって開発しました。これらを活用して人々の防災意識を高めたいと考えております。
京阪電気鉄道(株)は、過去に自然災害で大きな被害を受けた経験があります。乗客の安全を第一に考える鉄道をビジネスとする会社として、乗客や沿線の人々の日常の防災意識を高めることが極めて重要と考えております。
凸版印刷(株)は、アートを用いて人々の生活・社会にイノベーションを起こしたいという土佐特定教授の思いに賛同し、2019 年から京都大学と、アートを人々の日常生活に取り入れたり、企業の人財育成に活用したりするなどの共同研究を行ってきました。
(注:AR オーグメンテッドリアリティ:実際の映像とバーチャルな映像を重ね合わせて新しい効果を生む技術)

 

アートを用いた防災看板の制作と設置
土佐特定教授が制作し防災看板に用いた津波の画像・映像は、土佐特定教授の「サウンドオブ生け花」というビデオアートの制作手法を活用して制作しました。「サウンドオブ生け花」は、絵の具などの粘性液体に音の振動を与えて、各種の色が融合しつつ飛び上がる様を 2000 フレーム/秒の高速度カメラで撮影したビデオアートです。自然現象をベースにしたアートであり、コンピュータグラフィクスでは表現できない有機的で美しい形状が生成され、「日本美を感じる」など国内外で高く評価されてきました。
今回は、京都大学防災研究所宇治川オープンラボラトリーにある津波シミュレーターを使って生成されたシミュレーション津波の音を使って、「サウンドオブ生け花」の手法によって津波を表現したアートビデオを制作しました。そのうち代表的な2枚の画像を用いて、凸版印刷(株)の協力によって縦 5m 横 5m の防災看板 2 枚に仕上げました。また同時にアート映像を見てもらうために、AR コードを用いた AR 看板を制作しました。これは、凸版印刷(株)の AR技術を用いたものです。AReaderというアプリをあらかじめスマホにインストールしておき、看板のコードに向けてかざすと、スマホ上にアートで津波を表現した動画が表示されます。
この3種の看板を宇治川オープンラボラトリーの壁面に仮設し、現在、防災看板が京阪電車の乗客によく見えるか、また AR コードが走行する車内から読み取れるかなどの試験を実施しております。
東北大震災の発生日である 3 月 11日にちなんで、3 月 11 日を本格的な運用開始日として予定しています。またこの本格運用に合わせて以下のような試みも実施する予定です。
・防災看板や防災への取り組みを告知するポスターを京阪電車の三条、祇園四条、中書島の駅に掲出。
・防災看板や防災への取り組みをアピールする中吊りポスターを京阪電車ADトレイン一編成7両に掲出。

 

今後の防災への取り組み
防災研究への取り組みを人々に知ってもらい、また人々の防災意識を高めることは、京都大学防災研究所が存在する限り力を入れるべき取り組みです。今回の取り組みを契機として、今後京都大学防災研究所は、京阪電気鉄道(株)と協力して、人々の防災意識を高める取り組みに継続的に取り組むことを検討しております。具体的には、防災研究所では宇治川オープンラボラトリーにおいて一般の人々を対象とした見学日を複数日設けて、災害の恐ろしさや防災への取り組みの重要性、防災意識を常時持つことの重要性などを人々に知ってもらう機会を増やすことなどを計画しております。また京阪電気鉄道(株)では、その試みに合わせてそれらのイベントをアピールするポスターを主要な駅に設置するなど告知協力を行うことを計画しております。