第51回総合防災セミナー

  • セミナー
開催期間 2022.01.07  15:00 ~ 16:30
場所 ONLINE via zoom
対象 研究者、学生、一般

1月7日(金)に第51回総合防災セミナーを開催いたします。ご関心ある方はご参加お待ちしています。

 
[日時]
1月7日(金)午後3時00分~午後4時30分
 
[登録フォーム]
Zoomにて開催します。参加される場合は、1月6日午後1時までに以下にご登録ください。
 
参加登録フォーム: https://forms.gle/YnDNayGpoGPZFuau9
 
[タイトル]
火災出動における消防隊員の殉職事故の発生傾向 ―AIを用いた消防指令システムによる注意喚起の試案基礎資料としてー
 
[講演者]
大津暢人 氏(総務省消防庁消防大学校消防研究センター地震等災害研究室・主任研究官、DRS非常勤講師)
 
[講演内容]
消防活動は,要救助者の人的被害の低減とともに,消防隊員の安全も確保した上で行う必要がある.消防の任務は,災害現場における国民の生命,身体および財産を火災から保護することにあるが,その活動中に消火または救助を行う隊員に事故が発生すると,救助者としての消防隊員の数が減少するとともに要救助者数が増加し,本来の活動により多くの時間を要することとなる.よって,消防隊員の殉職事故発生を低減することは,消防の目的達成のためにも重要である.事故低減のためには,消防隊員の教育,訓練,装備,組織,制度などに方策を適切に盛り込むことが求められる.そこで本研究は,1948年の消防組織法施行による自治体消防発足時から2019年までの間に発生した,都道府県庁所在地を管轄する47の消防本部(以下,「47消防本部」という)から情報を得ることができた火災出動に伴う殉職について,時間的要素,空間的要素,人的要素,局面変化,傷病原因と傷病名,複数名が殉職した出動から発生傾向を把握することによって,全国の消防本部において今後の対策立案のための基礎資料とすることを目的とする. また、AIを用いた消防指令システムによる注意喚起の試案基礎資料として活用することも目指している.
 
[略歴]
博士(工学)。総務省消防庁消防大学校消防研究センター地震等災害研究室・主任研究官。専門は、都市防災、防災計画、コミュニティ防災、要支援者の津波避難。神戸市出身。神戸大学大学院工学研究科博士後期課程修了。神戸市消防局勤務を経て、現職。論文に、「市街地の津波避難訓練における住民による災害時要援護者の搬送速度と輸送力―神戸市真陽地区におけるシルバーカー、介助車、車いすおよびリヤカーを用いた搬送避難」『日本建築学会計画系論文集』82(734): 837-46,2017。著書に、「映画に学ぶ危機管理」(共著)晃洋書房「第10章 コミュニティ防災における人的被害低減策としての市民消火隊―映画『ありがとう』に描かれた阪神・淡路大震災の市街地大火と救出-」。特許に、「シルバーカー用補助具」特許第5802342号。2019年日本建築学会奨励賞受賞。