上田恭平助教と森信人教授が令和2年度地盤工学会賞 論文賞(英文部門)を受賞しました

  • 受賞
上田恭平助教と森信人教授が、それぞれ令和2年度地盤工学会賞 論文賞(英文部門)を受賞しました。詳細は以下のとおりです。

 

 

  • 受賞者: 上田恭平(京都大学防災研究所)・澤田凱人(関西電力(株))・和田冬馬(三菱商事(株))・飛田哲男(関西大学)・井合進((一社)FLIPコンソーシアム)
  • 賞の名称: 令和2年度地盤工学会賞 論文賞(英文部門)
  • 受賞業績: Applicability of the generalized scaling law to a pile-inclined ground system subject to liquefaction-induced lateral spreading
  • 受賞日 : 2021年6月4日
  • 受賞理由: 本論文は,重力場と遠心力場の模型実験相似則を組合せた拡張型相似則の適用性を実証的に検証した研究である。模型杭を含む傾斜した飽和砂地盤に地震動を入力し,過剰間隙水圧挙動や地盤の側方流動,模型杭の変形挙動を調査する模型実験を取り上げ,相似比配分の異なる複数の実験に対して実スケール換算挙動を比較した。その結果,加振中の土の累積せん断ひずみが10%のオーダーであれば,拡張型相似則が適用可能であることを示した。本成果は実スケール換算でより大規模な模型実験を可能とする点に優れており,地盤~構造物系の複雑な相互作用現象の解明に貢献することが期待できる。以上より,論文賞(英文部門)としてふさわしいと認められた。

 

 

  • 受賞者: 高橋英紀((国研)海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所)、森川嘉之((国研)海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所)、森信人(京都大学防災研究所)、安田誠宏(関西大学)
  • 賞の名称: 令和2年度地盤工学会賞 論文賞(英文部門)
  • 受賞業績: Collapse of concrete-covered levee under composite effect of overflow and seepage
  • 受賞日 : 2021年6月4日
  • 受賞理由: 本論文は,2011年東日本大震災の大津波で発生した堤防の崩壊現象について精査している。特に,コンクリート版で被覆された堤防に焦点を当て,系統的に遠心模型実験を実施することで堤防破壊メカニズムを検討している。遠心模型実験では,相似則の検討や過去の大型模型実験との比較検証を行うことで,本論文で用いた実験手法の妥当性を示している。また,越流だけでなく地盤内の浸透現象にも着目して実験を実施することで,越流・浸透の両方が堤防の破壊に寄与していることを明らかにしている。堤防の破壊メカニズムを明らかにすることで,今後の設計や既存施設への対策が可能となり,新たな技術開発や実務に対する貢献度も高い。以上より,論文賞(英文部門)としてふさわしいと認められた。