第13回若手砂防・土木技術者のための奥飛騨研修会を開催しました ~穂高砂防観測所をハブとした学生・若手技術者の研修と交流~(9/9-11)

  • イベント報告

2019年9月9日~11日に岐阜県高山市奥飛騨温泉郷に位置する穂高砂防観測所ならびに中尾公民館において、第13回令和元年度若手砂防・土木技術者のための奥飛騨研修会(以下、「研修会」)を開催しました。研修会は、特定非営利活動法人山の自然文化研究センターと公益社団法人砂防学会の共催により、京都大学防災研究所穂高砂防観測所および国土交通省北陸地方整備局神通川水系砂防事務所および松本砂防事務所の協力のもとで開催され、土砂生産・流出に係わる現象の理解と質の高い解析につながるような現地研修会として位置づけられています。研修会には学生(54名)、大学関係者(11名)、国土交通省(4名)、民間企業(42名)の総勢111名が参加しました。

 

9月9日は三重大学・堤大三教授による「寒くて熱い実験:融雪型火山泥流の発生機構」および信州大学・平松晋也教授による「砂防分野の人材育成対策と砂防研究の醍醐味」の2件の話題提供がなされました(写真1)。9月10日はコース1「山地渓流における観測技術および天然ダムの決壊」、コース2「高原川流域における砂防施設の機能と効果」、コース3「上高地における土砂動態」に分かれて現地での研修を実施しました(写真2・3)。現地研修後に穂高砂防観測所において開かれた懇親会では学生、社会人、大学関係者、行政関係者の垣根を越えた意見交換と熱い議論が交わされました。

 

9月10日は今後の砂防・土木分野を担っていく学生を主な対象とした砂防・土木技術者と学生の意見交換会を実施しました。国土交通省、財団法人、民間コンサルタント会社の若手技術者よりそれぞれの立場での仕事の実情についてのやりがいや困難な点について話題提供がなされ、学生との活発な質疑応答がなされました。

 

 

写真1 信州大学・平松晋也教授による話題提供

 

写真2 コース1での天然ダム決壊現地実験の様子

 

写真3 コース3での上高地・梓川の河川地形と土砂動態に関する説明の様子