平成30年台風21号
平成30年台風21号による強風・高潮災害の総合研究(平成30年度科学研究費助成事業‐科研費‐特別研究促進費研究)成果報告会
- 研究集会 研究会
開催期間 | 2019.03.25 13:00 ~ 17:00 |
---|---|
場所 | 京都大学宇治キャンパス 宇治おうばくプラザきはだホール |
平成30年度科学研究費助成事業‐科研費‐特別研究促進費研究
「平成30年台風21号による強風・高潮災害の総合研究」成果報告会のご案内
平成30年9月4日に「非常に強い」勢力を保ったまま徳島県南部に上陸し、その後兵庫県神戸市付近に再上陸した台風21号は、四国や近畿地方に記録的な暴風もたらした。この台風はまた記録的な高潮ももたらし、接近・上陸に伴って近畿や四国の沿岸部では急激に潮位が上昇し、大阪では1961年の第2室戸台風の時に観測した過去の最高潮位を瞬間的に上回る値を観測した。さらに、四国や近畿、北陸周辺に台風本体の活発な雨雲がかかった。これにより、樹木の転倒、建物屋根の飛散、床上・下浸水などの住宅被害、トラックの横転、建設現場の足場やクレーン、さらには、港のガントリークレーンの倒壊など、多大な被害をもたらし、大規模な停電も発生した。大阪湾沿岸では、強風に伴う高潮被害、関西空港では浸水および漂流したタンカーの衝突による連絡橋の破損など、公共インフラ設備、土木構造物などにも多大な被害をもたらした。
今回の台風被害は、都市域において強風災害、高潮災害という複合的な災害が突発的に発生したものとして、今後の防災・減災のあり方に関する多くの課題や教訓を有しており、わが国の防災・減災のあり方に及ぼすインパクトが極めて大きい。さらに、地球温暖化による将来気候のもとで強大な台風の発生頻度の増大が示唆されている今日、日本において繰り返されることが予想される複合的な災害の典型であり、将来の強大な台風に伴う複合災害に備えるための資料を得るまたとない機会と考えられる。
* * *
そこで、平成30年度科学研究費助成事業‐科研費‐特別研究促進費研究「平成30年台風21号による強風・高潮災害の総合研究」では、災害発生のメカニズムの解明や人的・物的被害の実態解析のための総合調査を実施しましたので、その成果報告会を以下のように開催させていただきます。
- 日時: 平成31年3月25日(月)13:00~16:00
- 場所: 京都大学宇治キャンパス 宇治おうばくプラザきはだホール
- 報告会講演内容:
- はじめに; 研究代表者挨拶
- 気象状況; 強風および豪雨の気象要素
- 強風被害; 強風災害の原因・メカニズム
- 高潮被害; 高潮(浸水)災害の原因・メカニズム
- リスク評価; 都市部における強風リスクの空間分布
- 防災・減災; 災害対応、復旧・復興体制の検証
- 討論・質疑応答
- おわりに
- 連絡先(研究代表者):
- 京都大学防災研究所 丸山 敬
- 〒611-0011 宇治市五ケ庄
- E-mail: maruyama.takashi.8w◎kyoto-u.ac.jp