角哲也教授らの研究プロジェクトがSATREPS平成29年度新規課題に採択されました

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角哲也 水資源環境研究センター教授が研究代表者をつとめる研究プロジェクトが、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の平成29年度新規課題に採択されました。詳細は以下のとおりです。

 

  • 研究課題名: ワジ流域の持続可能な発展のための気候変動を考慮したフラッシュフラッド統合管理」“Flash Floods Integrated Management Considering Climate Change for Secured Development in Wadi Basins”
  • 相手国: エジプト・アラブ共和国,主要相手国研究機関:水資源灌漑省水研究所(NWRC)
  • 研究期間: 5年間
  • 研究代表者: 京都大学防災研究所水資源環境研究センター 角 哲也 教授
  • 日本側共同研究機関: 国立研究開発法人土木研究所水災害研究グループ〔水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)〕、一般財団法人ダム技術センター(JDEC)、八千代エンジニアリング株式会社、国立大学法人愛媛大学
  • 研究課題の概要: 本研究は、近年、エジプトなどの乾燥・半乾燥地域のワジ(涸れ谷)流域において頻発するフラッシュフラッド(WFF)に対して、減災と水資源開発を複合目的とする統合的管理方策を提案することを目的とする。WFF対策では、ハード対策(洪水貯留施設など)とソフト対策(降雨-流出モデルに基づく予警報システム導入や土地利用計画など)を組み合わせた多面的アプローチが重要である。一方、洪水は地下水かん養によって新たな水資源開発を行う貴重な機会を生む。そこで本研究では、WFFを再現するための水文モデルを開発し、気候変動シナリオ に基づく将来影響について検討する。次に、WFFの被害軽減と地下水かん養を図るための洪水貯留施設群を提案し、日本発の台形CSGダムの適用可能性も検討する。これらをベースに、ワジ流域に対するリスク評価手法を開発するとともに、中央・地方政府や地域コミュニティを包括したWFF統合管理モデルの実社会での適応を目指す。

フラッシュフラッドによるダムの被害

フラッシュフラッドによって破壊された既存のダム
(台形CSGダム工法の導入により、ワジの現地砂礫を有効活用し、
越流にも耐えられる安全性の高いダムを目指しています)