講義:性能設計化における照査技術から新たな市場開拓に向けての解析技術

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開催期間 2018.02.27  15:00

非常勤講師による講義を下記のとおり、行います。
演題:性能設計化における照査技術から新たな市場開拓に向けての解析技術
講師:飯塚敦 神戸大学都市安全研究センター教授/地盤災害研究部門非常勤講師
言語:日本語
日時:2月27日(火)15:00~
場所:防災研究所 E-417D セミナー室
概要:
 

解析技術は,施工リスクの定量的評価に有力な技術である.しかし,特に,地盤構造物に対しては,施工の選択によって土構造物の品質が変化するため,解析だけでは信頼できる予測につながらない.計測・観測技術との一体的運用が求められる.この解析技術と計測・観測技術の高度化は,施工法の合理化につながり,競争力を高める手段ともなり得る.さらに,今後,両者の一体的運用によってもたらされるデータの蓄積は,国交省が進めるi-constructionと相俟って,デジタル経験知のビッグデータを形成するだろう.そのような環境下でどのような技術展開が可能かを考えてみたい.今や巨大シミュレーションの実施が目前の現実となってきており,コンピュータの仮想空間内での先行施工が可能となる.建設業のDMU(デジタルモックアップ)である.その先には,その構造物完工後の人や物流やエネルギ供給などの変化予測も含むことができるであろう.そうなると,このような「情報」は投資家に対する市場を形成する.将来のゼネコンは,投資家などに「情報」を提供する情報企業としての役割も担うものになるかもしれない.