佐々恭二教授に中国・吉林大学より名誉教授号授与

名誉教授号授与式(吉林大学・韓暁峰副学長,曹炳蘭教授らと.平成15年1月22日)
 平成15年1月22日,中国長春市の吉林大学において,本研究所佐々恭二教授に対して名誉教授授与式が行われた. 同大学は2000年に長春市周辺の複数の大学が合体してできた中国最大規模の大学である.佐々教授は1991年より甘粛省の酒勒山(Sala-Shan)地すべりの高速長距離運動機構の解明や西安市華清池地すべりの地すべり危険度予測の課題について同大学の前身の一つである長春地質学院(現・建設工程学院)の曹炳蘭(CAO Binglan)教授らのグループとIDNDR特別事業や科学研究費補助金,日本学術振興会国際共同研究費,JICA専門家派遣・単独機材供与等の研究費を得て実験的共同研究を強力に推進してきた。吉林大学環境地質災害研究所は、佐々恭二教授が代表を務めるユネスコと国際地質学連合の合同の地質対比計画「IGCP-425:文化遺産と地すべり災害予測」にサブグループの一つとして参加し、同教授が会長を務める昨年設立された国際斜面災害研究機構(ICL)に加盟し、ICLが推進する国際斜面災害研究計画(IPL)にも長白山プロジェクトを提案し採択されている。これら一連の斜面災害に関する研究協力が評価され今回の授与となった.吉林大学の地すべり研究グループの業績は国家級と高く評価されている.
斜面災害研究センター 福岡 浩