防災研究所創立50周年記念

第5回(最終回)防災フォーラム


 防災研究所創立50周年記念行事の一環として,防災に携わる各分野の専門家に講演していただく「防災フォーラム」が実施された.防災フォーラムは計5回開催され,その最終回が平成14年2月8日(金)に東京大学地震研究所教授の阿部勝征氏を迎えて行われた.
 阿部氏は「津波の大きさと防災」と題して,津波を発生させる地震に関して多岐に渡る研究成果を紹介された.特に,多くの津波研究者が利用している津波マグニチュードの提案に至るまでの過程やその有効性について,具体的な事例を交えて説明された.また,地震研究所のホームページで公開されている「津波高の予測」(津波マグニチュードを用いた簡易津波予測手法)システムについて触れられ,研究成果の防災への応用に関する取り組みについても述べられた.

 最後に全5回の防災フォーラムにおける講演者と題目を下記に記す.なお,本フォーラムの講演内容は平成13年度防災研究所年報Aに掲載される予定である.

 第1回(平成13年 4月13日)朝日新聞科学部編集委員 泊次郎氏「防災と防災科学の間」
 第2回(平成13年 6月 8日)国土交通省北陸地方整備局河川部部長 関克巳氏「危機管理体制の強化と課題」
 第3回(平成13年10月12日)国土交通省政策統括官 吉井一弥氏「防災局長の反省」
 第4回(平成13年12月14日)東京大学社会情報研究所所長・教授 廣井脩氏「IT時代の災害情報」
 第5回(平成14年 2月 8日)東京大学地震研究所教授 阿部勝征氏「津波の大きさと防災」