新HPの紹介・防災フォーラム


防災研ホームページがリニューアルオープン

 昨年10月末に防災研究所のホームページが一新されました.
 それまでのホームページは,1995年頃有志によって開設され,その後技術職員らによってボランティア的に維持されてきました.開設当初はまだもの珍しさの方が先行する時代でしたが,その後の爆発的なインターネットの普及により,現在ホームページは情報発信の手段として不可欠のものとなっています.
 平成12年度に所内の将来計画検討委員会の下に作られたパブリックリレーション部会で検討の結果,防災研ホームページの充実が緊急に必要という指摘がなされました.その答申を受け,ニュースレター・ホームページ委員会では,委員会の下に新たにホームページ担当ワーキンググループを設け,パブリックリレーション部会の作成した叩き台を基にコンテンツの調整・充実等を行い,従来のホームページと置き換える作業を行いました.今後も同ワーキンググループがホームページの維持と運用にあたることとなり,名実ともに防災研の正式ホームページとして位置付けられました.
 一見してわかるように,新しいホームページはデザインを大幅に変更しました.研究所全体の沿革,組織等の紹介に加え,自己点検評価報告書等も閲覧できるようになっています.研究部門・研究センターが個別に開設しているホームページへのリンクも充実させ,各部門における研究の詳細についてもアクセスしやすいように工夫されています.また今後,『防災に関するQ&Aのコーナー』等を整備していく計画になっています.各種研究集会やシンポジウムの予定,共同研究の案内等もリアルタイムで更新していきますので,是非一度ご覧ください。

 なおURLは従来通り,
http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/default.j.html(日本語版)
http://www.dpri.kyoto-u.ac.jp/ (英語版)
で各々のトップページにアクセスできます.
(地震予知研究センター 片尾 浩)


第4回「防災フォーラム」開催

 防災研究所創立50周年記念行事の一環である「防災フォーラム」の第4回講演が,12月14日(金)に東京大学社会情報研究所所長・教授の廣井 脩氏を迎えて「IT時代の災害情報」と題して行われた.
 廣井氏は講演の中で,阪神・淡路大震災後の災害情報の実態として,気象庁震度階の大幅改訂,被害予測システムの発達,地震調査研究推進本部の発足および大規模停電時の公衆電話の無料化などの具体例を取り上げた.
 例えば,最近の地震事例を挙げて,住民が震度6慣れの心理状態にあることの危険性を示し,屋内での家具転倒,屋外でのブロック塀転倒や自動販売機転倒など,震度とそれぞれの被害状況を関連付けた上で,震度が改訂されてきた事実とその意義について述べられた.
 また,公衆電話は災害時優先電話に準ずる扱いを受け,災害時にも一般加入電話に比べて疎通は比較的スムーズとしながらも,昨今の携帯電話の普及によって,その数が年々減少している問題点を指摘された.さらに,芸予地震を実例として,携帯電話利用による過度の輻輳状況の一方で,携帯電話のメール機能やポケベルの利用が意外に有効であったことを実証された.
 最後に,従来の災害情報の反省を元に,新ポケベルシステム,避難所におけるインターネット活用,防災行政無線のデジタル化など,新防災情報システムのあり方と改善点について強調された.
(巨大災害研究センター 柄谷友香)