京都大学防災研究所

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私たちはこんな研究をしています

紀伊半島の下に沈み込むフィリピン海プレート周辺の構造を調べる

【紀伊半島から近畿北部にかけての地下構造を示します。緑から青の部分は地震波の伝わる速度が速く、茶色から赤の部分は遅いことを示しています。断面図中の赤丸は低周波地震を示します。青い太線は、レシーバ関数解析から推定された構造の境界を示しています。】

南海トラフ巨大地震を引き起こすフィリピン海プレート周辺の構造を、地震波が震源から観測点まで伝わる時間(走時データ)を解析することで推定しました。

こんな成果を挙げています

・紀伊半島下に沈み込むフィリピン海プレート周辺の地下構造を推定しました。
・フィリピン海プレートの深さ30~40 kmの低周波微動・低周波地震が発生する領域では、地震波の伝わる速度が遅いことが分かりました。このような領域を低速度域と呼びます。
・和歌山県北部の地殻下部(深さ16~28 km)にも強い低速度域があることが分かりました。この低速度域の直上は地震活動が活発な地域です。
・このような低速度域は、プレートから放出された流体により形成されると考えられています。

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