京都大学防災研究所

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私たちはこんな研究をしています

紀伊半島の地下を覗くために高密度な地震観測を行いました


【写真は地震観測の様子です。地震計は露岩上に設置します。データ収録装置の電源は自動車用のバッテリーです。太陽電池で充電します。 地図上の臨時観測点は△で示されています。▽は防災科学研究所、気象庁、大学などが行っている定常観測点です。太線で測線を示します。 】

紀伊半島下に沈み込むフィリピン海プレートの形状や周辺の構造を調べるために、地震のリニアアレイ観測を行いました。このリニアアレイ観測では、測線上に約5km間隔で地震観測装置を配置しました。

こんな成果を挙げています

・2004年から2013年まで1~2測線(10~30観測点)を2年間ずつ観測しました。延べ6測線で102点の臨時観測をしました。得られた地震波形データは紀伊半島の地下構造の研究に使われました。
・西村和浩・中尾節郎・辰己賢一・三浦 勉・平野憲雄・山崎友也・冨阪和秀・福嶋麻沙代・吉田義則・細善信・松浦秀起・澁谷拓郎・伊藤 潔・大見士朗・廣瀬一聖・森下可奈子:大大特:紀伊半島における自然地震観測~観測システムとデータ処理の概要~,京大防災研年報,48B,269-278,2005.
・西村和浩・中尾節郎・三浦 勉・辰己賢一・平野憲雄・山崎友也・加茂正人・冨阪和秀・吉田義則・松浦秀起・澁谷拓郎・伊藤 潔・片尾 浩・廣瀬一聖・森下可奈子:大大特:近畿地方縦断自然地震観測,京大防災研年報,49B,297-306,2006.

こんな評価・応用されています 

・本観測で得られた地震波形データは、以下に示す研究などに使用されました。
・紀伊半島下に沈み込むフィリピン海プレートの形状を推定する研究。
・紀伊半島下に沈み込むフィリピン海プレート周辺の3次元地震波速度構造を推定する研究。
・紀伊半島で発生した大規模地滑りの場所や時刻を推定する研究。

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