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1.はじめに


 京都大学防災研究所における最初の自己点検評価報告書は、平成10年11月に刊行され、平成13年3月には、第2回目の自己点検評価報告書が刊行された。これらの報告書の目次構成は大筋では変わっていない。本報告書第1編の目次構成も、基本的には前回の目次構成と同様である。研究教育活動に関しては、100年オーダーの長い時の流れの検証にも耐えうるように、基本的なデータを着実に収集し、整理、データベース化していくことが、極めて大切であるとの認識によっている。

 大学の使命は、知の創造、共有、継承にある。研究活動による知識の創造、研究成果の速やかな社会への発信と還元、教育実践を通じた知識体系の継承等、いずれの活動も大学の存在意義を支える基盤といえる。大学が社会的存在であることは自明である。したがって、自らの力を信じるだけではなく、謙虚に自らの活動状況を点検し、不断の研鑚、努力の成果を客観的に、かつ分かりやすく公に表現していくことが肝要である。これによって、社会からの多様な要請を傾聴し、主体的に、さらなる充実、発展への取り組みに繋げていくことが可能となる。