ごあいさつ

技術室長 小泉 誠


 技術室長の就任に際しご挨拶を書かせていただきます。

防災研究所が全国共同利用研究所に改組されて1年余が経ちました。
昨年5月までの京都大学総合技術部における防災研究所技術部から、省令による技術室の設置となり、その組織規程が明示されました。研究所改組では小部門の統合による大部門制、観測所の統合による新センターへの移行などの整備が行われ、これに伴い技術職員の所属勤務場所替えもなされました。改組に伴う業務支援等も行いましたが、一方では今回の改組に直接関係のなかった研究センターなどでは従前の技術支援が引き続き行われています。
 この間にも資質の向上と技術の研鑽を目的とした技術者研修を続けるとともに、先行する国立大学の技術室を訪問し、現場の見学と運営について知見を広めました。
 さて、これからの技術職員の技術支援は3つのことを担当せねばならないと考えています。 1つ目はこれまで行ってきた部門・センターの技術支援が改組後も必要とされる所には業務の効率化を高めながら継続する必要があること。2つ目には防災研究所全体の観点より見たいわゆる研究所共通の技術的業務を担う必要があること。3つ目は全国から来訪する研究者が実験・観測を行う場合有効な技術支援が出来る態勢を日頃から作っておくこと。 この3つの事柄が欠けることなく限られた人員でこなすことは並たいていではありませんが、当技術室に要求される3要素と位置づけます。これまで以上に技術に関する種々の知識を身につけ実践の場で生かすこと、本研究所教官のみならず学内外の教官への技術支援を担うべく日頃の努力と研鑽を怠らないこと、そしてこれらの支援から生ずる成果を公開し蓄積してゆくことが防災学研究を推進させ、同時に技術室の評価を高めることになるものと確信します。
今後とも教官各位のご指導とご鞭撻をよろしくお願い致します。