Second International Congress on Environmental Geotechnics

第2回環境地盤工学国際会議開催報告


ICEG(環境地盤工学国際会譲)シリーズに継承される「鐘」を、第1回
会譲組織委員会Sego教授(カナダ)より譲り受ける嘉門組織委員長  


 「第2回環境地盤工学国際会議(Second International Congress on Environmental Geotechnics:IS‐Osaka'96)」が、大阪国際交流センター(大阪市天王寺区)にて1996年11月5日から8日までの4日間にわたり開催された。これは我が国の〈社)地盤工学会と国際土質基礎工学会(International Society for Soil Mechanics and Foundation Engineering)の共催による会議で、1994年7月エドモントン(カナダ)で開催された第1回会議を引き継いだものである。近年は様々な分野において環境間題への取り組みの重要性が示されているが、本会議は地盤工学の見地から環境間題への貢献を目指し、近年確立されつつある「環境地盤工学」の研究分野の定着と普及を目指すべく、国際土質基礎工学会の正式行事の一つとして企画されたものである。会議連営にあたっては、地盤工学会事務局と連携をとりながら、防災研究所地盤災害研究部門(地盤防災解析分野)が事務局を務めた。
 会議には我が国からの78編を含む31ケ国から205編の論文が採択され、論文集に掲載された。 これを受け、参加者も36ケ国から620人(日本481人、海外139人)にのぼった。テーマは廃棄物や地盤汚染に関わる下記の8つのテーマであり、それぞれ基調講演が下記の演者によって行われた。

さらに、特別講演の講演者と題目は以上の通りであった。

その他、ポスターセッション、技術展示を行って技術交流を深めるとともに、11月5日夜にはレセプションを、11月7日午後には関西電力南港発電所の見学と大阪湾周遊船上バンケットを行うなど、参加者の個人的な交流も大いに行われた。海外参加者および同伴者のためのツアープログラムも併せて実施した。
 内外のエキスパートによる参加を得て、2巻1200頁に及ぶ論文集をBalkema社から発刊するとともに、参加者が個人的にも十分に情報交換を行うことができた点で、本会議は大変有意義であったと考えられる。なお、第3巻は会議報告集として1997年秋に刊行の予定である。

                             地盤災害研究部門 嘉門雅史