技術室の紹介


 京都大学は平成3年4月1日、全学的な教育・研究支援機構として、教育・研究にかかわる専門技術の高度化・専門化に対応するため、全学の教室系技術職員を統合する総合技術部を設置した。これに伴い、防災研究所においても同年4月、上記の組織の一部として、防災計測技術系並びに防災情報解析系の2系からなる技術部が設置された。さらに近年の防災学研究に対する社会要請の増大に伴って、研究手法・手段も大型化、高度化し、その研究を支える研究支援技術も複雑多岐にわたるとともに、より高度の技術が要求されるようになってきた。このため、平成8年5月、防災研究所は、全国共同利用への改組に伴って、研究部門及び附属研究施設に配置されていた教室系技術職員を統合・組織化し、新しい研究支援組織として、技術室を設置した。
 技術室は企画情報班・機器開発班・機械運転班及び観測班の4班で組織されている。設置後間もないので、各班の活動には充分に整っていない面もある.ここでは、各班の志向している内容をも含めて紹介した. 企画情報班においては、防災研究所の事務電算化の一環として各掛におけるインターネット及び電子メールの環境整備を支援してきた.また、技術室員相互の技術交流及び技術の向上を図るため、研修会等の企画に取り組んでいる。機器開発班では、計測機器開発室及び計測機器整備室等を設けて研究者の要望に応えられるよう、実験・観測に必要な機器の開発、改良及び実験、観測機器を整備し研究支援態勢を目指している。機械運転班は、近年ますます高性能でシステム化された研究用装置・大型実験装置等の運転に必要な技術を取得して、研究者の要望に応えられるよう努力している。観測班は、技術室員が配属されている観測所と連絡を密にし情報を交換ながら、今後防災研究所において、ますます重要になると思われる様々な観測を遂行していくための観測技術の向上を図り、研究者の技術支援及び信頼できるデータの提供等を行う。
 技術室においては室員全員を対象として技術の向上と室員相互の技術交流を図ることを目的として、年一回の技術研修会を開催している。