京都大学・ユネスコ・国際斜面災害研究機構(ICL)

UNITWIN共同計画本部設立記念式典


 京都大学の平成15年度総長裁量経費とICLの予算を用いて、UNITWIN計画を実施するための活動拠点を京都大学内に設置することになり、これを記念して平成16年1月23日に京都大学百周年時計台記念館国際交流ホールにおいて「京都大学・ユネスコ・ICL共同計画本部設立記念行事」を開催した。
尾池総長、井上所長、佐々他、UNITWIN共同計画本部設立記念式典参加者による集合写真

 式典では、UNITWIN計画コーディネーターを務める佐々恭二教授の開会挨拶のあと、尾池和夫総長、井上和也防災研究所長が歓迎挨拶を述べ、来賓として招へいされたユネスコ自然科学局・工学科学課長バダウィ・ルーバン氏、文部科学省研究開発局・地震・防災研究課(防災科学技術推進室)田中宏明氏、日本ユネスコ国内委員会(文部科学省国際統括官付補佐)浅井孝司氏、ICLの後援機関である世界気象機関からの代表代理として気象庁予報部長の長坂昂一氏(現・気象庁長官)、UNITWIN計画に積極的に参加しているイタリア、ペルーからの代表としてイタリア大使館文化担当書記官(国立東方学研究所長兼務)シルビオ・ヴィタ氏、在東京ペルー大使館文化担当書記官エリカ・リサルド女史、ICL副会長(カナダ地質調査所・地すべり被害軽減計画委員長)で国際地質学連合副会長も務めるピーター・ボブロスキー氏が祝辞を述べた。写真上は式典参加者による記念写真である。
 また、招待講演として、国連国際防災戦略事務局(ISDR)技術顧問であるペドロ・バサベ氏が国連国際防災戦略活動の現状と日本政府が招致し平成17年1月に神戸で開催が予定されている国連防災世界会議について講演を行い、ユネスコ高等教育部UNITWINプログラム主幹のディミトリ・ベリゼ氏がユネスコUNITWIN計画の歴史と現状について講演を行った。式典の最後に、佐々が「UNITWIN計画『社会と環境に資するための斜面災害危険度軽減』の目指すもの」と題して、防災研究所が実施してきた諸外国との共同研究の成果、それを踏まえたICLの設立と防災研究所斜面災害研究センターの設立、およびUNITWIN計画発足までの経緯、現在の活動状況と将来の活動の方向性について講演した。現在、UNITWIN本部棟建物が、宇治構内にほぼ完成し、その実用開始へ向けて各種の整備が行われている。