京都大学防災研究所公開講座 阪神・淡路大震災に学ぶ」

 京都大学防災研究所は、平成7年8月24日(木)及び25日(金)、大阪市北区の日本生命中之島研修所において、京都大学防災研究所公開講座特別企画「阪神・淡路大震災に学ぶ」を開催した。2日間に1)都市と巨大災害、2)蒲断層と地震動、3)建物と耐震設計、4)災害復旧とこころのケア、5)危機管理とリスク管理をテーマとした五つの講義とパネルディスカションを行ったが、この企画には社会的関心が非常に大きく300名の募集定員の枠を拡げたところ、450名余りの受講者があった。

InternatiOnaj SympOsium On Predictjon of Rapid Landslide Motjon
高速地すべり運動予測国際シンポジウム

 平成7年9月16目から22日の問、京都大学宇治キャンパスにて、文部省、京都大学、高速地すべり運動予測委員会Working Group for Prediction ofRapid Landslide Motion(WG/RLM)主催、地すべり学会関西支部、地すべり学会兵庫県南部地震等に伴う地すべり・斜面崩壊研究委員会共催で高速地すべり連動予測国際シンポジウムが開催された。19〜21日の講演会には91名が参加し、高橋保教授(防災研究所長)、市川清治氏(文部省学術国際局国際学術課国際研究集会係長)、佐々恭二教授(シンポジウム実行委員長)の挨拶・趣旨説明の後、高速地すべり、地震時地すべりに関する22編の招待講演があり、1編につき45分問の発表と討論を実施した。また、9月20日には長節離運動地すべりの典型として世界的に知られているカナダのFrank地すべり(本誌8頁に紹介)から採取した土の非排水載荷リングせん断試験の公開実験が行われた。シンポジウム発表論文はElsevier SciencePublishersの「Engineering Geology」特別号に編集・出版の予定である。

兵庫県南部地震の被害調査研究報告会

 平成6年度文部省科学研究費(総合研究A)「平成7年兵庫県南部地震とその被害に関する調査研究」の研究成果の報告会を、7月31日に大阪会場(大阪科学技術センター8階大ホール)において、また8月7日に東京会場(日本建築学会建築会館大ホール)において行った。両会場とも350人を超す参加者があり、活発な討論が行われた。さらに、平成7年度科学研究費「平成7年兵庫県薗部地震の被箒調査に基づいた実証的分析による被箒の検証」(研究代表者 藤原悌二)の今後の研究方向についても検討がなされた。

地域防災計画実務者セミナー

 平成7年8月2目から4日までの3日間にわたり京大会館で全国の地方自治体の防災担当者を対象として、学内外の12人の講師を招き、防災研究所地域防災計画実務者セミナーが開催 された。1)地域防災計画の概要、2)地域防災計画に盛るべき具体的課題、3)今後の地域防災計画のあり方、4)ケーススタディと総合討論など6課題について、80名近くの受講者があり活況を呈した。このセミナーは、今後とも継続して開催されるようにと多くの要望があった。