防災研究所新スタッフの紹介・人事異動


新スタッフの紹介

地震災害研究部門 助教授 吹田 啓一郎(すいた けいいちろう)

  平成13年7月1日付けで工学研究科生活空間学専攻から異動し、地震災害研究部門の耐震機構分野の助教授に着任いたしました。建築の鉄骨構造学が専門で、特に実験的なアプローチで接合部に関係する研究を手がけてきました。1995年の兵庫県南部地震では、これまで地震被害が比較的少ないとされてきた鉄骨構造にもかなりの被害が見られ、特に接合部が破断する被害が多数報告されたのは深刻な問題でした。以来、防災研究所の耐震構造実験室にある動的載苛装置をお借りして実大の建築鉄骨接合部の破壊実験を毎年のように行ってきました。このようにご縁の深い防災研究所を拠点に研究ができることとなり嬉しく思っております。構造物の耐震設計技術は高度な理論と情報に基づいて築かれていますが、実際の建築工事現場は、一部の大規模なものを除けば、様々なレベルの技能者が携わる極めてローテクの世界であり、これらが両立する形になれば耐震技術はより広く、より早く普及するものと思います。防災に関わる様々な分野の方々との交流を通じて研究ができるのを楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
大気災害研究部門 助手 井口 敬雄(いぐち たかお)

  平成13年7月1日付けで理学研究科(地球惑星科学専攻)から大気災害研究部門の助手に着任いたしました井口です。大学院では数値モデルを用いて大気中二酸化炭素の収支の研究を行っておりました。二酸化炭素やメタンといった温室効果気体の濃度の動向は地球温暖化への懸念から世間一般の関心も高いですが、大気科学の分野においてもこの問題を通じて大気と海洋や陸上生態系等との間の相互作用や人間活動が大気にもたらす影響を考慮に入れることの必要性が強く認識されるようになり、新しい領域が切り開かれたといえます。今後も地球のシステムの理解を深めていくという気持ちで研究を進めていきたいと思っております。

人 事 異 動

(平成13年8月1日現在)
転出
 嘉門 雅史 教授(地盤災害研究部門)配置換(→京都大学大学院工学研究科教授)(平成13年8月1日)
転入
 吹田啓一郎 助教授(地震災害研究部門)昇任(←京都大学大学院工学研究科助手)(平成13年7月1日)
 井口 敬雄 助手(大気災害研究部門)採用(平成13年7月1日)