防災研究所新スタッフの紹介


巨大災害研究センター 助教授   牧  紀 男 まきのりお

 平成17年4月1日付けで、防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センターから異動し、巨大災害研究センター災害情報システム領域の助教授に着任いたしました。専門は都市計画・防災計画です。
  1)災害後の社会対応のモニター、
  2)災害対応の効率化を目指した災害対応システム開発、
  3)防災計画策定技術の開発、
  という3つの研究テーマを中心にこれまで研究活動を行ってきました。現在は主として、様々な立場の人の意見を組み合わせ、実行性の高い防災計画・復興計画をどのように構築するのか、計画達成をどのようにモニタリングするのかについての研究を行っています。防災研究所における研究・教育を通じて、都市災害の軽減を通し、持続的発展可能で住み良い社会の構築に貢献できるよう努力してまいりたいと思います。
 皆様のご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。


流域災害研究センター 助教授   米 山  望 よねやまのぞむ

 平成17年4月1日付けで、財団法人電力中央研究所から異動し、流域災害研究センター 都市耐水研究領域の助教授に着任しました。電力中央研究所では、三次元数値シミュレーションを用いた様々な流動現象の解明に取り組んで来ました。
 近年の電力土木の研究対象は、これまで多くの先輩方が長年取り組まれて来られたにも関わらず、なお残されている複雑で難しい問題ばかりです。そのような問題に対し、実際の設計や検討に本格的に使えるようになってきた三次元非圧縮流体解析を積極的に用いて、問題の解決に当たってきました。
 これからの防災研究には、津波や洪水が発生した場合に、実際に何が起きるのかを詳細に予測し、それに基づいて対策を検討していくことが非常に重要であると考えており、そのためには、電力土木と同様に、実際の三次元形状で非圧縮流体解析を実施し予測・評価することが必須と考えます。都市耐水研究領域の対象とする都市域は、複雑な形状の構造物で溢れています。防災研究所において、この都市域での水災害を防止・軽減するための研究に取り組んでいきたいと考えています。
 皆様のご支援、ご協力をどうぞよろしくお願いします。


社会防災研究部門 助手   佐 山 敬 洋 さやまたかひろ

 平成17年4月1日付けで、社会防災研究部門防災技術政策研究分野の助手に着任いたしました。平成12年4月に水災害研究部門洪水災害研究分野に配属になって以来5年間、学部生・大学院生として、多くの先生方に叱咤激励を賜りながら、また、いろいろな機会を与えていただきながら、研究活動を行ってまいりました。
 最初はインドネシアの流域を対象に水・土砂動態の予測に関する研究を行いました。博士後期課程に進学してからは、主に淀川流域を対象にダム群のコントロールを考慮に入れた流出予測システムの開発と、それを用いた流域の治水安全度評価に関する研究を行ってまいりました。
 両者の研究で共通することは、流域内の人間活動の影響を水・物質循環予測に取り込む試みを行っていることにあります。人間活動と自然現象が複雑に絡み合って形成されている実現象をいかに予測するか、こうした研究を通して、水災害の軽減に少しでも貢献できるよう、これからも精進していく所存です。
 今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


地震防災研究部門 助手   宮 澤 理 稔 みやざわまさとし

 平成17年4月1日付けで地震防災研究部門の助手に就任しました。専門は地震学です。博士の学位を授与された後、平成15年度より2年間、本研究所地震予知研究センターで21世紀COE研究員として研究業務に携わってきました。
 これまで地震波伝播に関わる理論的研究として、地球内部構造を調べるための地震学的手法についての問題、地震発生域と火山地帯を考慮した地震波散乱問題に取り組んできました。また地震や火山活動が、近くで発生した地震や遠地地震波によって誘発されるという静的・動的トリガリングの研究も行ってきました。
 最近では、歴史震度のデータベース化と分布図作製や、2004年新潟県中越地震の一連の大余震の発生過程の解明も行ってきました。
 近現代的な地震学から更に発展した学問の追求を目指しています。
 我々の持っている地震学の知識を社会還元していくことも、防災研究所の一員としての責務と考えております。
 どうぞ宜しくお願いします。


防災研究所 技術室   山 崎 友 也 やまざきともや

 平成17年4月1日付けで防災研究所技術室に配属となりました山崎友也と申します。
 学生時代の専攻は電子工学ですが、情報分野に力を入れていたこともあり民間企業でシステムエンジニアとして勤務しておりました。
 このたび防災という人々の安全に密接に関わる重要な研究の支援業務に就くということで非常に大きな責任を感じておりますが、今まで学んできたことを活かせるよう努力して参りたいと思います。
 まだまだ経験不足、勉強不足で至らぬ点はございますが、今後とも皆様方のご指導の程、宜しくお願い申し上げます。


人 事 異 動


(平成17年5月1日現在)
転入等
(平成17年4月1日)
畑山 満則はたやまみちのり助教授(社会防災研究部門)昇任(←総合防災研究部門 助手)
米山 望よねやまのぞむ助教授(流域災害研究センター)採用(←(財)電力中央研究所地球工学研究所主任研究員)
牧 紀男まきのりお助教授(巨大災害研究センター)採用(←(財)防災科学技術研究所地震防災
フロンティアセンター・チームリーダー)
佐山 敬洋さやまたかひろ助手(社会防災研究部門)採用(←大学院工学研究科博士課程)
宮澤 理稔みやざわまさとし助手(地震防災研究部門)採用(←COE研究員)
山崎 友也やまざきともや技術員(技術室)採用
転出等
(平成17年3月31日)
佐藤 忠信さとうただのぶ教授(地震災害研究部門)定年退職
井上 和也いのうえかずや教授(水災害研究部門)定年退職
植田 洋匡うえだひろまさ教授(大気災害研究部門)定年退職
重富 國宏しげとみくにひろ助手(地震予知研究センター)定年退職
矢部 征やべせい技術員(技術室)定年退職
石垣 泰輔いしがきたいすけ助教授(災害観測実験センター)辞職(→関西大学工学部・教授)