防災研究所新スタッフの紹介・人事異動


新スタッフの紹介

地震災害研究部門(構造物震害研究分野) 助教授   田村 修次(たむら しゅうじ)

 平成16年4月1日付けで、信州大学工学部から異動し、地震災害研究部門構造物震害研究分野の助教授に着任いたしました。 出身は建築学科ですが、専門は「地盤地震工学」という分野です。建築物の基礎根入れ部に加わる土圧に関する研究、 表面波と実体波の伝播特性に関する研究などを行ってきました。
 過去の地震被害事例や振動台実験の結果を振り返ると、地盤は、 建築物にとって「安全側」にも「危険側」にもなりうる存在に思えます。地盤、基礎構造、上部構造物、それぞれの性質および相互作用を 精度良く把握できれば、地盤を常に「味方」につける経済的で合理的な設計が可能になると考えています。地震の数十年から数百年に1回のリスクに対し、 どこまでコストをかけるかは議論のあるところですが、災害で人々が亡くなることだけは、あってはいけません。
 防災研究所における研究・教育を通じて、 建築・都市の災害軽減に寄与できるよう努力してまいりたいと思います。皆様のご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

水災害研究部門 助手   安田 誠宏(やすだ ともひろ)

 平成16年4月1日付けで水災害研究部門海岸・海域災害研究分野の助手として着任いたしました。平成14年3月に京都大学大学院 工学研究科博士後期課程を認定退学し、9月に学位を授与されました。学位論文では海岸・港湾構造物の被災に関する研究、 特に洗掘を原因とする被害に着目し、被害事例の統計解析、水理実験および数値解析の結果を取りまとめ、海岸護岸の洗掘被災特性を明らかにしました。
 平成14年4月からの2年間は、独立行政法人港湾空港技術研究所(旧港湾技術研究所)において、特別研究員として臨海部における 氾濫・浸水災害に関する研究に従事しておりました。3次元模型による氾濫実験を実施し、地下空間を含む臨海部の複合都市空間における 浸水危険度を明らかにしました。さらに、流体直接解析モデルを用いて、地上と地下を同時に解析するモデルの開発を行いました。 これまで「社会への貢献」を意識した研究に携わってきており、防災研究所において研究を続ける機会が得られたことは望外の喜びです。 今後は、臨海部における水災害の外力としての津波や高潮に関しても視野を広げた研究をしていきたいと考えております。
 京都は古都の 魅力溢れるすてきなまちであり、研究環境がとても素晴らしいので、精一杯研究に励む所存であります。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

防災研究所技術室 技術員   福嶋 麻沙代(ふくしま まさよ)

 平成16年4月1日付で、防災研究所技術室に新規採用されました福嶋麻沙代です。今年の春、大学を無事卒業し、晴れて社会人になれたことを とてもうれしく思っております。
 8月からは、鹿児島の桜島の観測所に勤務する予定です。見かけによらず体が丈夫なことが取り柄です。未熟者ゆえ、ご迷惑をおかけすることが 多いかと思いますが、これからなるべくたくさんのことを吸収し、1日でも早く役割を果たせるように頑張りたいと考えております。どうぞ 皆様の御指導・御鞭撻のほどよろしくお願い致します。


人 事 異 動

(平成16年6月1日現在)
転入  (平成16年4月1日)
田村 修次 (たむらしゅうじ)助教授(地震災害研究部門)採用(←信州大学工学部助教授)
安田 誠宏 (やすだともひろ)助手(水災害研究部門)採用 (←(独)港湾空港技術研究所特別研究員)
福嶋 麻沙代 (ふくしま まさよ)技術員(技術室)採用

転出  (平成16年3月31日)            
入倉 孝次郎(いりくら こうじろう)教授(地震災害研究部門)定年退職
岡  太郎(おか たろう)教授(水災害研究部門)定年退職
竹内 篤雄(たけうち あつお)助手(斜面災害研究センター)定年退職
多河 英雄(たがわ ひでお)技官(技術室)定年退職
中川 渥(なかがわあつし)技官(技術室)定年退職
吉岡 洋(よしおか ひろし)助手(水災害研究部門)辞職(→愛知県立大学情報科学部教授)
田中 聡(たなか さとし)助手(総合防災研究部門)辞職(→富士常葉大学環境防災学部助教授)
    
(平成16年4月1日)   
加藤 茂(かとう しげる)助手(災害観測実験センター)転出(→豊橋技術科学大学工学部講師)