図1: 野島断層の断層回復過程を研究するため1,700m孔で実施した注水実験の際に、注水に伴う流動電位変化観測のためにセットした地磁気地電流計(各棚の向かって右側に置いてある装置)

地磁気地電流計


この装置は、地電位差変化(地電流)を計測するためのロガー機能と電話回線を使用した呼び出し式データ回収機能を持っています。また、インターネット回線が利用できる環境であれば、インターネット接続用のルータも付属していますので、インターネット回線を経由してデータをリアルタイムに回収することが可能です。地電位変化を観測するための装置として広い用途のために使用できますが、通常は深部の電気比抵抗構造探査のためのNetwork-MT観測(電話回線のメタリック線を使用したような数km-数十kmスパンの長基線電場観測を基にしたMT観測)実施のために使用しています。入力チャンネル数は8チャンネルで、平衡差動入力となっており、計測のサンプリング周期は1秒と10秒の2種類あります。入力できる電圧レンジは±10Vで、シグマデルタ変換方式の20bitのADコンバータを内蔵しています。各チャンネルの入力インピーダンスは1MΩです。インターネット回線を使用する際のプロバイダーと消耗品等は各自用意していただく必要があります。