防災研究所新スタッフの紹介・人事異動・主な行事予定


新スタッフの紹介

地震予知研究センター 教授 川崎 一朗(かわさき いちろう)
 平成14年2月1日付けで、富山大学理学部から地震予知研究センターに転任して来ました。専門は測地地震学と自称しています。これは私の造語ですが、測地学的なデータと手法と地震学的なそれとを併せ用い、地球ダイナミクス理解のmissing link を埋めたいと思って奮闘してきました。当面のターゲットは、沈み込み帯のプレート境界や超深部コア・マントル境界のサイレント地震の2つです。その延長上に、「観測と室内実験をバックグランドにする地震短期予知」(センターの任務です)への道があると思っています。
 高校時代を神戸で過ごした私にとって、7年前の神戸の地震は地震予知への情熱をかき立てました。センターには、富山大学在任中から上宝観測所(岐阜県)との縁で親しくご指導頂いた三雲名誉教授をはじめとして多くの素晴らしい先輩方が在籍されていましたし、現在も多くの熱意ある多才な同僚が在籍されています。
 これらの方々とのinteraction から、地震予知研究の新たな展望を切り開きたいと念願しています。
よろしくお願いいたします。
水資源研究センター 助教授 竹門 康弘(たけもん やすひろ)
 平成14年2月1日付けで大阪府立大学総合科学部自然環境学科から異動し、水資源研究センター地球規模水循環研究領域の助教授に着任いたしました。河川や湖沼の水生動物の生態学が専門で、とくに水生昆虫の生活史や生息場所利用の研究を行なってきました。近年は、木津川における砂洲の生態機能に関する研究、長良川河口堰の運用による生態系変化の分析、伐採跡地と天然林地における渓流生態系の比較研究、京都市深泥池の生物群集における外来魚の影響究明と駆除対策などの研究を手がけております。今後は、これらの経験を活かしながら、水域の生態系保全の方法論の確立のために役立つ研究を進めて行きたいと思います。その一つの足がかりとして、自然水域の物理構造や動態についての研究やそれらを維持回復させる手段の研究をすすめる所存です。生態系保全のためには目標像の設定や目標達成度の評価が重要となります。それらの方法論を、さまざまな社会的要請の中に位置付けていく総合化の必要性も強く感じております。そのような研究を行う上で,多くの分野を擁する防災研究所の皆様との交流を楽しみにしておりますので、いつでもお声をかけていただければ幸いに存じます。
巨大災害研究センター 助手 川方 裕則(かわかた ひろのり)
 平成13年12月1日付けで,産業技術総合研究所(科学技術特別研究員)から異動し,巨大災害研究センターの助手に着任いたしました.
大学院修士課程からCOE研究員までの6年間,地震予知研究センターで研究活動をおこなってまりました縁もあり,研究活動の原点とも言うべき防災研究所で研究活動を行えますことを非常に嬉しく感じております.
これまで主に実験的手法を用いて地震の発生メカニズムに関する研究をおこなってまいりました.地震の本質はまだまだ未解明の点が沢山ありますが,それでも数多くの重要な知見は得られてきています.こうした知見をもとに他の様々な防災学に関わる分野,特にソフト防災の分野で活かせるようなツールを創り,実用的な被害想定や地震発生予側を目指すことが,今後の防災研究にとっての1つの大きなテーマであると感じております.
防災研究所という防災研究の専門機関で様々な分野の方のお話をうかがい研究交流をさせていただければと考えておりますので,どうぞ宜しくお願い申し上げます.

人 事 異 動

平成14年2月1日現在 
転入
 川方 裕則 助手巨大災害研究センター採用平成13年12月1日
 平野 憲雄 技官技術室長昇任平成14年1月1日
 川崎 一朗 教授地震予知研究センター転任←富山大学理学部 教授平成14年2月1日
 竹門 康弘 助教授水資源研究センター採用←大阪府立大学
総合科学部 助教授
平成14年2月1日
転出
 小泉  誠 技官技術室長辞職平成13年12月31日
 牛山 素行 助手水災害研究部門転任→東北大学大学院工学研究科
附属災害制御研究センター 助手
平成14年1月1日


主な行事予定

2002年
  2月

   京都大学防災研究所研究発表講演会
  日  時: 2002年2月21日(木)〜22日(金)
  開催場所: 京都リサーチパーク