Earthquake

質問
日本では1年間にどのくらいの数の地震が起きていますか?

回答
例えば2001年1年間に気象庁が日本周辺で震源決定した地震の数は十万個近くにのぼります。しかしこのほとんどはマグニチュード(M)2とか1クラスの極微小地震と呼ばれるもので,人間が揺れを感じることはありません。Mが3.5以上 になると震源の近くでは多くの人が揺れを感じるようになります。2001年に起きたM3.5以上の地震の数は2000個強です。地震はMの小さいものほどたくさん起きる性質があります。Mが1小さいとその数は1ケタ多くなると覚えておくと良いでしょう。ちなみにM6以上の地震(震源が内陸直下ですと場合によっては大きな被害が出ます)は2001年に12個ありましたが,その多くは海域で起きたため内陸部への影響はほとんどありませんでした。(地震予知研究センター)

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質問
最近報道などでよく南海地震が起きるという話を耳にします。以前盛んに言われていた東海地震が起きるという話はどうなったのでしょうか?

回答
西日本の太平洋側の海底には,駿河湾から熊野灘,四国沖にかけて長く連なる南海トラフと呼ばれる海溝があります。ここではフィリピン海プレートという岩盤 が日本列島の下に沈み込んでいます。南海トラフでは90~150年の間隔をおい てマグニチュード(M)8クラスの巨大地震が繰り返し発生します。四国や紀伊半島 沿岸では地震の揺れに加え津波による被害が甚大で,古くは白鳳時代の文献にも記述が残っています。1707年の宝永地震(M8.4)は南海トラフ全域が一気に地震を起こしま したが,1854年にはまず駿河湾から熊野灘にかけての部分が安政東海地震 (M8.4)を起こし,1日後に紀伊水道・四国沖で安政南海地震(M8.4)が起きまし た。最新の昭和の場合では,熊野灘を中心とした部分で1944年に東南海地震 (M7.9)が発生し,2年後の1946年に紀伊水道・四国沖で南海地震(M8.0)が発 生しました。現在は昭和の南海地震から50年以上が経過しましたので,次回の巨大地震の時期が近付いていると言うわけです。
昭和の東南海地震の際には駿河湾地域は震源ではなかったことがわかっています。 つまり駿河湾だけが1回分の地震エネルギーを温存している状態にあると考えられます。そこで駿河湾単独の巨大地震が近い将来に起きる可能性が高いという考えから 「東海地震」の危険が叫ばれてきました。「東海地震」が単独で起きる可能性は依然として残されていますが,単独で地震を起こすことはもう無く,次回の南海地震の際に一緒に地震を起こすという考えも有力です。(地震予知研究センター)

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質問
「近々○○地方に地震が起きる」という噂を耳にしました。本当でしょうか?

回答
残念ながら現在のところ確実な短期的地震予知の方法はありません。唯一科学的に予知 ができる可能性があるのは「東海地震」だけだと言われています。「東海地震」というのは駿河湾を中心としたマグニチュード8クラスの巨大地震を想定したものです。 質問2で述べたように近い将来に巨大地震が発生する可能性があるとして大規模な観測網が構築されているからです。また想定している地震の規模(マグニチュード)が 大きいので,それにともなう前兆も大きいだろうと言う予測が成り立ちます。むろん 東海地方で起きる小さな地震は予知できませんし,他の地方では無理だと考えられま す。場所・時間・地震の規模が特定されていない予知情報は無意味です。(質問1で述べたように,小さな地震はいたるところで毎日無数に起きていますから,「明日××方面 で地震が起きる!」というのは必ず的中します。)ですから根拠の曖昧なこういった噂はほとんどがデマと思ってよいでしょう。そうはいっても,普段から身の回りの地震・防災対策をおろそかにしてはいけないことは言うまでもありません。(地震予知研究センター)

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質問
震源から離れた場所の方が震度が大きいことがあるのはなぜですか?

回答
一般に、地震の揺れは、震源域からの距離に応じて小さくなります。従って、震度は震央を中心とした同心円状に分布します。しかし、実際は距離にも関係がありますが、それ以外の影響も大きく受けます。
揺れの大きさは、地盤に影響されます。地震波は、固い地層中ほどより速く伝わります。軟らかい地層では遅くなりますが、その分揺れが大きくなります(エネルギー保存のため)。地表付近は軟らかいため地中深くと比較して震幅が大きくなります。
実際は地表部分も、場所によって大きく状態が異なり、埋め立て地や海・河川の下流沿いなどは通常より地面が軟らかく揺れが大きくなるために、震度も大きくなります。対して山地では、強固な岩盤であることが多く、その場合震度は小さくなります。また、埋め立て地などでは液状化現象による被害も起こります。阪神・淡路大震災では神戸のポートアイランドや六甲アイランド等の埋め立て地で液状化現象が起こりましたが、住宅の被害は少なかったですが、これは埋め立て地が安全というわけではなく、軟弱な地盤を考慮して、基礎を地中深くまで打ち込む等の厳しい耐震設計によって守られた、というわけです。
これらの例は揺れを観測する直下の地盤によるもので、影響は比較的狭い範囲にとどまります。これに対して地震波の伝わる経路によっても揺れの大きさに影響が出ます。これは、地盤による物に比べて広い範囲に影響を及ぼします。
軟らかい所を地震波が通る場合、固い所と比較してエネルギーの損失が大きくなります。固いプレート内を通ってきた地震波はより遠くまで伝わります。対して、プレートと地殻に挟まれた日本列島下の上部マントルは軟らかく、地震波の減衰が激しく、地表に到達するエネルギーは小さなものとなります。そのため、プレートを長く通って上部マントルをあまり通らない経路の方が地表の揺れが大きくなり、距離と震度が一致しない「異常震域」が現れるのです。(地震予知研究センター)

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質問
地震速報で、「念のため津波に警戒して下さい」などのテロップが出ますが、どういう場合に津波が起こるのですか?

回答
地震における津波は、海底地形の地震における急激な変動(隆起や沈降)によって発生します。海底が隆起(沈降)することにより、その上部の海水が持ち上げられ(沈み込み)、それによって大きな波を生じます。従って、海底地形が広い範囲で大きく変動した時に津波が発生します。つまり、震源域が海部分にあり、地殻変動が海底に現れる程度の深さで、且つ、ある程度大きい規模の地震が発生した場合に津波の発生する可能性があります。プレート境界で発生する大地震の場合、津波の発生する危険性は非常に高くなります。ここで言う規模とは、地震の揺れを表す「震度」ではなく、地震で発生したエネルギーを表す「マグニチュード」を指します。ですので、揺れが小さいからと言って油断は禁物です。1960年に日本の真裏の南米チリ沖で発生した巨大地震では、日本では人が感じる揺れはありませんでしたが、22時間かけて到達した津波によって142人もの方が犠牲になりました。
地震が起こってすぐは、各地の震度しか分からないため、津波が発生するかどうかは分かりません。しかし、数分後には震源の場所、地震の規模が分かるため、津波の危険性の有無が分かります。その為、震度速報の次の震源速報の段階では「津波の心配はありません」という案内が出たり、津波の危険があれば、津波警報などが発令され、即座に警戒態勢がとられます。海岸沿いにいる場合は、揺れの大きさにかかわらず、テレビ等で津波の危険性の有無を確認するようにして下さい。(地震予知研究センター)

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質問
「神戸では今後数百年は地震の心配がない」と聞きました。本当ですか?

回答
阪神・淡路大震災を引き起こした野島断層や六甲-高槻構造線の南西部の活断層は、今後数百年間に再び大地震を起こす可能性は極めて低いと言えます。しかしながら、周辺には大震災で活動していない活断層や、存在自体が詳しく分かっていない伏在断層もあると考えられます。それらの断層の活動履歴などについては詳しく分かっていない部分も多くあり、それらが大地震を引き起こす可能性があります。ですので、他の地域と比較して安全とは言えません。逆に、大地震の後に数年~数十年かけて地震活動が活発になる場合もあるので、大地震の後は安全という考えは非常に危険です。(地震予知研究センター)

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質問
阪神・淡路大震災では、 高層ビルはほとんど倒壊していませんでした。高層ビルの方が安全なのですか?

回答
建物にはそれぞれの固有周期があります。時計の振り子が常に同じタイミングで揺れるのと同じ仕組みです。10階程度までの建物の場合、固有周期は1秒程度となります。建物の高さが高くなればなるほど、固有周期は長くなります。建物に一度力を加えると、力の大小にかかわらず、同じ周期で揺れます。この固有周期と同じ周期の揺れが地面から加えられると、共振という現象のため、建物の揺れがどんどん大きくなっていきます。阪神・淡路大震災を起こした地震の卓越周期は1秒程度であり、その周期と一致した建物は揺れが増幅された結果大きな被害を受けました。  高層ビルは建築基準も厳しく、強度だけを考えると、低層ビルよりも安全と考えられますが、周期の長い大地震の場合、高層ビルの方が被害が大きくなる可能性もあります。プレート境界における大地震は周期が長いため、将来発生すると予想される南海地震などにおける危険性が危惧されています。(地震予知研究センター)

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質問
天気は予報ができるのに、どうして地震は予知できないのですか?

回答
50年ほど前までは、台風が近付いてきてもわかりませんでした。今のように天気予報がそれなりに正確にできるのは、人工衛星などで広い地域の空の様子を正確に調べることができるからです。
地震を予知するためには、地震がおこる場所である地下深いところについてよく知ることが必要ですが、残念ながらいまの科学技術でも地下の状態を正確に知ることは非常に難しいのです。そのため、現在でも地震の予知は困難なのです。(地震予知研究センター)

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質問
地震の前に動物が騒ぐというのは本当ですか?

回答
阪神大震災のあと、震災の前に犬が異常に吠えていたなどとする報告が多く聞かれました。動物は人間の気づかないような些細な環境の変化を感じとる能力をもっているので、地震前に何かの異常を感じて騒いでいたという可能性はあります。
しかし、地震前の動物の行動に関する報告には、必ずしも信頼できないものが含まれています。つまり、「後から振り返って見ればあの日に飼っている犬がうるさかった様な気がする」というような報告が多いのです。そのため、真偽は現在のところ良くわかってはいません。(地震予知研究センター)

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質問
ギリシャでは地震予知が実用化されているそうですが、それはどのようなものですか? なぜ日本ではやらないのですか?

回答
ギリシャの地震予知法は、地電流(地面の中をながれる微弱な電流)を常時測定し、それが普段と違う変化を示したときに地震の前兆と考えるというものです。この方法の提唱者は、実際にいくつかの地震の予知に成功したとしています。しかし、この方法には疑問をもつ研究者が少なくありません。それは、どのような変化が「普通と違う」変化なのかが明確ではないなど、客観性に乏しいからです。
 また、そのような地電流変化が実際にあったとしても、日本では、電車などの設備から洩れ出す電流との区別が困難であるため、実用化は困難であろうと考えられています。(地震予知研究センター)

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質問
地磁気とは何ですか?地殻活動と地磁気変化は関係あるのですか?

回答
地球は磁石としとしての性質をもっています。この地球磁石の作る磁場を地磁気と呼んでいます。地球の磁場はいつも一定ではなく、場所によりその大きさと方向が変わります。地磁気の大きさは全磁力と呼ばれ、水平面内の大きさを水平分力、鉛直方向の大きさを鉛直分力と呼びます。水平面内で真北からの角度を偏角、全磁力が水平面となす角度を伏角と呼びます。このうち3つの成分を指定すれば地球磁場を決めることができるため、地磁気三要素とよばれることもあります。 地殻活動と地磁気変化は関係しています。例えば、火山が噴火する前にはマグマが上昇してきます。地磁気の変化を観測することでマグマの動きを推定することができます。

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質問
強震動予測とは何ですか?

回答
例えば南海地震が起きた時に,というようにどこかで地震が起きたときに,地表の地震動がどの程度であるかを予測すること,(特に強い揺れの予測のことを強震動予測といいます)は,私たちの社会生活を継続的に維持するために必要不可欠な地震被害予測や防災対策の基礎となっており,地震の発生を予測することと同様に重要な事柄です。強震動予測には大別して「経験的強震動予測法」と「理論的強震動予測法」があります。「経験的強震動予測法」は,これまで地震計で観測されてきた地面の揺れ(最大加速度や最大速度,震度など)を地震の規模(マグニチュード),震源断層からの距離,観測点の地盤の特徴などで分類した式(回帰式と言います)を作り,それに対してどこかである規模の地震がおきるという想定をした場合(想定地震と言います)に,その回帰式を逆に使って,ある地点での揺れの大きさを予測するものです(図1参照)。この方法はこれまでの記録の蓄積にたった方法であるために信頼をおくことができますが,記録が不足している部分,例えば巨大地震の震源断層近くの揺れ予測など,は十分でないと考えられます。また,例えば「地表面の最大加速度」というものだけの予測なので,様々な特徴をもつ構造物によって構成されている高度化した現代社会基盤の地震被害をとらえるには不十分になっていると考えられます。
それに対して「理論的強震動予測法」は地表面の揺れを震源断層運動(岩盤の食い違い破壊現象)及びそこから発生する地震波の伝播の結果としてとらえ,震源と地震波が伝わってくる地下をモデル化してコンピュータの中で構築し,揺れをシミュレーションすることによって予測する方法です。想定地震に対して,ある地点ではどのような地震動となるかが計算されるため,様々な構造物の揺れ方の予測に使うことができ,適用性・有用性は極めて高いものです。しかしながら想定地震の断層運動はどんなであるか,とか地震波の伝わってくる地下の構造はどんなであるか,を正しく与える必要があります。このためには,地震学的な方法のみならず,活断層情報や様々な地下構造情報に関する資料の蓄積が重要となります。理論的強震動予測手法の考え方の概念を図2に示します。(強震動地震学分野)

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質問
地震のときどういう所が強く揺れるのですか?

回答
地中の岩盤がずれることによって地面が揺すられ,私達が地面の揺れを感じることとなります.地面の揺れを地震と言いますが,研究者は揺れの原因である岩盤のずれを「地震」と呼び,私達が感じる揺れは「地震動」地震によって引き起こされる動き)と呼んで区別しています.地震の規模と揺れの大きさとの関係は,電球の明るさと照らされる場所の明るさの関係のように考えることができます.つまり,電球が小さいと電球の近くでもそんなに明るくないし(規模の小さな地震では地震動は大きくない),明るい電球だと電球の近くは非常に明るいし(地震動は大きい),遠くまで照らすことができる(遠くでも地面の揺れを感じる)ということが言えます.したがって,規模の大きな地震が起きた時には震源に近い領域が強く揺れることは容易に想像ができます.ただし,揺れのもとである岩盤のずれ方によって震源の近くでも場所によって地震動が違ったり,揺れを伝える地盤の違いによっても地震動が違うことになります.例えば後者は震源から同じくらいの距離が離れているところでも,堅い地盤より柔らかい地盤の方が,揺れが大きくなるなどの特徴があります.これらの揺れ方の特徴は,地下がどのような構造をしているのかを調べることによってあらかじめ知ることができます.(強震動地震学分野)

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質問
京阪神地域における南海地震時の揺れはどのようでしょうか?

回答
フィリピン海プレートと大陸プレート境界である東南海~南海トラフ領域では,沈み込むプレートに起因する巨大地震が歴史的に繰り返して発生しており,文部科学省地震調査委員会の評価では,南海地震については今後30年以内の発生確率が40%程度,今後50年以内の発生確率は80%程度となっており,その地震規模はM8.4程度と推定されています.付け加えて,東南海~南海地震が連動する可能性も指摘されており,その場合の地震規模はさらに大きくなると言えます.推定されている南海地震の震源域(岩盤がずれる領域)は,潮岬から室戸足摺岬までの長さ300km,幅100~150kmの領域と推定されています.阪神淡路地域に大被害をもたらした1995年兵庫県南部地震の断層領域は,長さが40km程度,幅は15km程度であることと比較すると,大きさが非常に違うことがわかります.岩盤のずれは,その領域全体で同時に起きるわけでなく,ある場所をスタート地点(破壊開始点と言います)として破壊が広がっていきます.その速度は震源の深さによって違いますが,内陸地殻内地震やプレート境界地震では2.5-3km/s程度と考えられています.明石海峡の下から破壊が始まった兵庫県南部地震では,岩盤のずれ自体は10秒程度で終わったのに対して,想定される南海地震では,どこから破壊がはじまるかによって違いますが,1分~2分かけて全領域が破壊すると考えられます.それだけ,長い間地震波を出し続けるもとがあると言えます.さらに,大きな地震ほどゆっくりした周期の地震波を多く出すことがわかっています.これらのことと,先の質問であったような,震源と揺れを考える場所の距離の関係を整理すれば,直下に震源があった兵庫県南部地震の場合には強い揺れが短い間あったのに対して,南海地震での京阪神地域は,震源域からはやや離れるため,強烈な揺れにはならないかもしれませんが,ゆっくりした揺れが長く続くことが予想されます.同時に,京阪神地域は大阪平野京都盆地といった堆積層上に都市域があり,このような地盤条件による地震動の増幅,伸長を知っておく必要があります.そのためにも理論的強震動予測(別項参照)を進めること,及びその方法の高度化のために地震記録の分析や地下構造調査を積極的に推進していく必要があります.(強震動地震学分野)

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質問
免震建物とはどのようなものでしょうか?

回答
地震動は、地盤の水平・垂直・ねじれ方向の運動からなりたっていますが、そのうち、建物に最も大きな影響を与えるのは、地表面の水平方向への運動です。この運動によって建物が受ける影響は、例えば、じゅうたんの上に立っている人がそのじゅうたんを勢いよく引っ張られたときに受けるものと同じです。伝統的な「耐震」への取り組みは、この水平方向の力に耐えうる建物を、いかに強固に設計するかです。
ところが最近では、地震動により建物が受ける力を小さく抑えることが考えられており、そのようなシステムを「免震」と呼びます。これは、建物と地面の縁をたち切り、建物が受ける影響そのものを減らしてしまおうというアイデアです。最も理想的な免震とは、建物自体を宙に浮かせ、地面との間に一切の接触を持たない状態です(図1-a)。
現在のところ、建物を丸ごと宙に浮かべることは非現実的であり、建物と地面は何らかの形で接触していなければなりません。そこで、鉛直方向には(鉛直方向への運動を制御するために)非常に硬く、水平方向には(地面と建物の間の相対的なずれを許容するために)十分軟らかい装置を地面と建物の間にさし込みます。このような装置はいくつか開発されていますが、その中で最もよく使われているのが「積層ゴム」と呼ばれるものです(図2)。 (耐震機構分野)

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質問
免震層を構成するものは?

回答
免震層と呼ばれる地面と建物のすき間には、積層ゴムに加えて、地面と建物の相対変位を減らすため、またできるだけ早く建物のゆれを止めるために、一般的に「ダンパー」が付け加えられます。多くの種類のダンパーが開発されていますが、よく使われているものとして、履歴ダンパー、粘性ダンパーがあります。履歴ダンパーでは、鋼棒(図3)あるいは鉛棒(図4)に塑性変形を起こすことにより、また粘性ダンパー(図5)では、オイルの粘性によって、それぞれ運動のエネルギーが吸収され、建物の揺れが低減されます。(耐震機構分野)

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質問
免震建物の利点は?

回答
大きな地震が起こった場合、構造物がある程度のダメージを受けるのは避けられず、地震後に適当な補修が必要である、というのが従来の耐震設計の考え方です。この考え方は、コストと結びついています。
一方、免震建物においては、大きな地震が起こった場合でも、構造物だけではなく、外装・内装材の全てが被害から免れます。建物を免震化するには、当然、余分な費用が必要ですが、免震化よって確保される「安全性」と「機能性」を考えれば、十分に許容できるものです。また病院や消防署など、地震災害時にこそ必要となる施設において、免震の需要は特に高まっています。
また、既存の建物を免震化することにより、その耐震性能を高めることも可能です。免震化により工事が必要となるのは、基本的に建物の基礎部だけですから、歴史的に価値のある建物のなど、建物の外観を損ねることなく耐震性能を高めたい場合に、免震は非常に有効な手段です。また基礎部の工事だけなので、免震化の工事中も、建物の機能を維持できるという利点も見逃せません。(耐震機構分野)

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